HOME10.電力・エネルギー |東京電力、洋上風力発電世界最大手のデンマーク・アルステッド社と共同会社設立。最大出力37万kWの銚子沖洋上風力発電事業へ照準(RIEF) |

東京電力、洋上風力発電世界最大手のデンマーク・アルステッド社と共同会社設立。最大出力37万kWの銚子沖洋上風力発電事業へ照準(RIEF)

2020-03-18 23:44:18

Tepco1キャプチャ

 

 東京電力ホールディングスは18日、洋上風力事業の世界最大手のデンマークのアルステッド(Ørsted A/S)と、銚子沖洋上風力プロジェクトの推進に向けた共同出資会社「銚子洋上ウインドファーム株式会社」の設立で合意したと公表した。最大出力37万kWの洋上風力プロジェクトの始動に向けた一歩を踏み出した。

 

 東電HDとアルステッド社は、2019年1月に洋上風力の協働に関する覚書を締結していた。この間、共同事業対象となる銚子沖洋上風力プロジェクトの開発の枠組みや体制についての協議を進めてきた。http://rief-jp.org/ct4/86375

 

 共同出資会社は東電が51%、アルステッドが100%出資で設立するChoshi Orsted HoldCo合同会社が49%を出資する。両社は、銚子沖で最大出力約37万kWの洋上風力発電プラントを2024年度以降に稼働させる方向で検討している。共同出資会社は、銚子沖に国が指定をする予定の洋上風力発電促進区域での公募占用計画の準備等を担当する。

 

tepco2

 

 事業者に決まれば、同会社は、プラントの建設や運営などを担う予定だ。東電は再エネ事業に本格的に取り組むため、4月に「東京電力リニューアブルパワー」を立ち上げる。アルステッド社との銚子沖での共同事業は、東電グループの新事業戦略の軸に位置付けている。

 

 東電HDの小早川智明代表執行役社長は「両社は、それぞれの強みや専門能力を効果的に組合せ、活用することができる他に類を見ない枠組みを確立することに合意した。これが銚子沖洋上風力プロジェクトの実現のためのカギになると確信している」と述べた。

 

 アルステッド社のCEO兼社長のヘンリク・ポールセン氏は「世界各国でのわれわれの豊富な経験と東電の地元に根ざした強みを活かして占用公募制度への応募に全力を尽くしていく。共同出資会社の設立は、日本での再エネ発電の拡大目標の達成を目指す当社と東電の重要なステップであるほか、われわれが日本市場へ参入し、アジア太平洋地域で日本が洋上風力の主要マーケットとなることに貢献していくための画期的な瞬間でもある」とコメントしている。

 

 アルステッド社は、1991年に世界で初めて洋上風力発電を事業化したことで知られる。これまでに欧州の北海地域を中心に25ヶ所以上の洋上風力発電所を建設しているほか、米国や台湾でも大規模洋上風力発電事業を展開しているグローバルプレイヤーである。総発電量は500万kWに達する。

http://www.tepco.co.jp/press/release/2020/1534843_8710.html

http://www.tepco.co.jp/press/release/2020/pdf1/200318j0101.pdf