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東電除く日本の電力7社を格下げ=ムーディーズ(Reuters)

2012-05-10 18:06:44

[東京 10日 ロイター] ムーディーズ・ジャパンは10日、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)を除く日本の電力会社7社の格付けを引き下げたと発表した。

中部電力(9502.T: 株価, ニュース, レポート)、北海道電力(9509.T: 株価, ニュース, レポート)、北陸電力(9505.T: 株価, ニュース, レポート)、中国電力(9504.T: 株価, ニュース, レポート)、関西電力(9503.T: 株価, ニュース, レポート)、九州電力(9508.T: 株価, ニュース, レポート)の長期格付けをA1からA3に2段階、Jパワー(電源開発)(9513.T: 株価, ニュース, レポート)の長期格付けをAa3からA1にそれぞれ引き下げた。

格付けの見通しは7社ともネガティブ。今回の格付けアクションは、2011年3月28日に開始した格下げ方向での見直しの結論となる。

ムーディーズによると、原子力発電の能力を持つ中部電力など電力6社に関する2段階の格下げは、2011年3月11日の震災による原発事故以前の時期と比較して、これら6社にとって不確定な規制環境、低い収益性とキャッシュフロー、高い設備投資の必要性と脆弱な資本構成が続くと見込まれるとの見方を反映している。

Jパワーの格下げについては、規制の不確定性の高まりに対する同社への直接および間接の影響を反映している。Jパワーは原子力発電能力を持っていないものの、同社は建設中の原発への投資を通じて直接に、また同社の顧客は原子力発電に依拠する電力会社が大そうを占めていることから間接的に不確定な規制の影響を受けているという。

ネガティブの格付け見通しは、日本における原子力発電政策と、それに関連して政府や他の規制関係者によってなされるべき決定の不確定性がこれらの電力会社の収益性と長期にわたる財務構成に大きく影響するとの見方に基づいている。

(ロイターニュース 片山直幸 星裕康)

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE84904C20120510