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住信アセットマネジメント、SRIファンドから東電株を”排除”(FGW)

2011-04-07 12:14:56

住友信託銀行系の資産運用会社の住信アセットマネジメントは、同社が運用する4つのSRIファンドと、1つの生物多様性ファンドの投資対象から東京電力株をはずし、全株を売却した。東電の福島第一原子力発電所の事故による環境面への影響と、社会的影響度が格段に増していることを理由としている。

対象となるSRIファンドは、「住信日本株SRIファンド」「住信SRI・ジャパン・オープン(愛称:グッドカンパニー)」「すみしんDCグッドカンパニー(社会的責任投信)」「STAM SRI・ジャパン・オープン(SMA専用)」「生物多様性企業応援ファンド(相性:生きものがたり)」の5つのファンド。

住信アセットでは、東電原発の事故後、3月25日、東電に対するCSR評価を引き下げ、同社株の保有比率を引き下げる”警戒“体制をとってきた。ただ、その時点では「東電の(事故)対応がCSRの観点で適切なものだったかどうかについては、現時点では判断に足る十分な情報が不足している」として、投資ユニバースには残し、組み入れ比率を引き下げていた。http://financegreenwatch.org/jp/?p=837

今回、同社が東電株を除外した理由は以下の通り。

①原子力発電所管理区域外への高い濃度での放射性物質の流出が現実のものとなったこと。
②福島第一原子力発電所の原子炉4機が冷温停止に至るまでには相当の時間を要するという見通しが強まり、放射能の大気への放出も長期にわたることが想定されること。
③プルトニウムが原発敷地内の土壌から見つかったのは燃料棒の損傷が原因との見方を政府が示すなど、汚染被害のさらなる拡大が懸念されること。

http://www.sumishinam.co.jp/common/cms/whatsnew/557.pdf

http://www.sumishinam.co.jp/common/cms/whatsnew/558.pdf

他のSRIファンドでは、中央三井アセットマネジメントが「中央三井社会的責任ファンド(相性:SRI計画)」をガバナンス・ウォッチの対象として、組み入れ比率を引き下げる措置をとってはいるが、投資対象からの除外措置をとってはいない。