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神奈川県、都道府県3番目のグリーンボンド、11月4日に発行。資金使途は全額を気候変動の適応策に充当(RIEF)

2020-10-24 22:57:45

kannagawaキャプチャ

 

  神奈川県は、都道府県3番目となるグリーンボンドの発行を11月4日に行う。当初は今月後半の発行予定としていた。発行額50億円、期間5年は当初通り。資金使途は、豪雨や台風等による水災害への対策として推進している「神奈川県水防災戦略」に基づく気候変動の適応事業に充当する。適応事業に的を絞ったグリーンボンドの発行は初めてで、「適応ボンド」ともいえる。

 

 (写真は、2019年の台風19号被害で土砂崩れした相模原市の被災現場)

 

 ボンドの金利は0.020%。主幹事は、SMBC日興証券、みずほ証券の2社。ボンドのグリーン性については、格付投資情報センター(R&I)が市場基準のグリーンボンド原則(GBP)への適合を付与した。

 

 同県は、毎年のように相次ぐ台風や集中豪雨の被害を受けて、2020 年 3 月に、「かながわ気候非常事態宣言」を行った。同宣言に基づく主な取組の一つとして「神奈川県水防災戦略」を推進している。

 

 今回のグリーンボンドの調達資金の使途は、48.3%を「遊水地や流路のボトルネック箇所等の整備」に、19.0%を河川の緊急対応として「氾濫の危険性が特に高い区間の堆積土砂の撤去や樹木の伐採を重点的に実施」に、17.7%を土砂災害防止として「土砂災害警戒区域のうち、要配慮者利用施設のある箇所や過去にがけ崩れがあった箇所などに重点整備する」等としている。

 

 都道府県によるグリーンボンド発行は、東京都が2017年以来、毎年発行しているほか、長野県が10月16日に発行している。https://rief-jp.org/ct4/107275

 

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/v6g/greenbond2.html