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建設業の高松コンストラクショングループ、サステナビリティ・リンク・ボンドとグリーンボンドの組み合わせボンド発行。100億円。SDGs貢献売上が達成できないと上乗せ金利支払い(RIEF)

2021-01-21 21:07:51

takamatsu001キャプチャ

 

 高松コンストラクショングループ(TCG : 本社・大阪)は、サステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)とグリーボンド(GB)を組み合わせた「サステナビリティ・リ ンク・グリーンボンド(SLG)」を3月に発行すると公表した。SLBは通常、調達資金は発行企業のサステナビリティを促進するため、一般用途に充当されるが、同社の場合、資金使途をグリーン事業に絞り、達成のための指標(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット:SPT)を設定するのが特徴だ。

 

 同社は傘下に高松建設、青木あすなろ建設を中核にして、金剛組等を抱える建設事業グループ。今回発行するボンドの資金使途は、傘下の青木あすなろ建設が中心になって東京・芝に建設中のTCGの東京本社ビル(地上18階、地下1階)の建設資金とする。同ビルはCASBEEのAランクを取得している。

 

 わが国初となるSLGボンドは、期間5年、発行額100億円。主幹事は大和証券、みずほ証券が務める。セカンドオピニオンは日本格付研究所(JCR)が担当、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則と、サステナビリティリンクボンド原則(SLBP)への適合を付与した。

 

 同社はボンドの発行とともに、SLBの特徴である達成目標となるSPTの主要業績指標(KPI)に、「SDGs貢献売上高」を設定した。これは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の17目標に対応した事業に伴う売上高を2022年3月期から2025年3月期までの 4期を通じて、累計3911億円以上を達成するとする内容だ。

 

 同社のSDGs貢献事業には、太陽光発電等の再エネ設備の建設高、生物多様性や地域緑化等に配慮した緑化工事、グリーンビルディングの建設等の、EとSに貢献する事業を特定し、その売上高の向上を目指す。

 

 対象期間となる4年間の累計売上高目標を単純に年平均すると約978億円。これは過去3年間の同社の実績では未だ達成したことがない水準という。このSPTを実現できない場合は、「罰則」として、社債の金額100円につき0.5円のプレミアム を投資家に支払う条項が付いている。

 

 同社は「SDGs に向けた取り組みがグループの長期的な成長のために不可欠であると位置づけ、特色のあるグループ各社がそれぞれの事業分野で高い専門性を発揮しながら、持続的に企業価値を向上させていくためESGに対して、 積極的に対応していく」とコメントしている。

https://www.takamatsu-cg.co.jp/newstopics/irnews/pdf/717983bcbd1c7f3ab65d456fcedea10ca9826f59.pdf