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R&Iが、東電以外の電力8社の格付け見通しネガティブに変更(FGW)

2011-05-13 19:00:47

格付け投資情報センター(R&I)が13日、東京電力の格付けについて現在のシングルAの格付けを格下げ方向でレーティング・モニターを継続する一方で、東電以外の8電力事業者(沖縄電力を除く)と、電源開発、日本原子力発電の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に変更した。

今回の見直しは、政府による東電支援策の閣議決定を受けたもの。政府支援策では、東電が求めていた原子力損害賠償法の免責条項の適用が見送られた。また、中部電力が政府要請を受けて浜岡原子力発電所の運転停止に踏み切ったことなどから、原子力発電の将来展望が見えにくくなったことなどから、8電力の格付けをネガティブに変更した。

東電については損害賠償、事故処理の負担額が確定しない状況にあるが、資金繰りや事故志保に字を支援する枠組みが比較的強固なので、現在の格付けAを変更する必要はないと、R&Iは判断しているという。ただ福島第一原発一号機で格納容器損傷が明らかになるなど収束のメドが立っていないことから、格下げ方向でのモニタリングを継続するとしている。

R&IのNews release: http://www.r-i.co.jp/jpn/body/cfp/news_release_A/2011/05/news_release_2011-A-189_01.pdf

事故処理額、賠償額が膨大に膨れ上がるとみられる中でのR&Iの東電への評価は、海外の格付け機関に比べてマイルドと言わざるを得ない。