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東芝 10月からグループ各社の従業員向けに確定拠出年金制度導入へ(各紙)

2015-08-16 20:47:19

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 各紙の報道によると、東芝は、10月から年金資産を従業員加入者が自己の責任で運用の指図を行う確定拠出年金制度の導入を決めた。同制度の導入企業としては国内最大規模となる。

 

 東芝の確定拠出年金の導入は、今回の不適切会計の問題が発覚する前から準備を進めていた。現在の退職一時金の一部を移行し、年金運用による企業の中長期の財務リスクを軽減する。最近の株高を受けて従業員が運用する環境が整ったと判断した。

 

 現在、東芝本体の場合、退職金制度は4割が一時金、6割が確定給付年金と分かれている。このうち一時金の半分を10月から確定拠出年金に充てる。さらに、従業員が掛け金を上乗せするマッチング拠出も導入する。このため、10月以降は、一時金、確定給付、確定拠出の3方式を組み合わせとなる。

 

 東芝の確定拠出年金の対象は、国内グループ89社の約9万5千人。2014年4月に導入したNTTグループと並び、国内最大規模となる。同制度では従業員に運用責任が発生するが、運用結果がよければ、給付額も増加する。事業主は、掛金を確定できるので複雑な年金数理計算が不要となり、掛金拠出の時点で費用計算をすれば後発債務の発生もないことになる。

 

 確定拠出年金制度には、個人型と企業型がある。個人型の加入者は約13万8千人(2012年3月時点)、企業型は約421万8千人で、企業型が圧倒的に多い。 個人型は個人が掛け金を払うが、企業型は全額事業主負担だが、今回の東芝のように、従業員によるマッチング拠出型を併用するケースもある。

 

 従業員は確定拠出年金分について、自ら投資信託などの運用商品を選んで運用する。東芝はすでに従業員を対象に投資教育を兼ねた説明会を始めており、9月半ばまで開催を続ける予定。運用対象商品には、保険や預金、投資信託など15種類を用意するという。

http://www.toshiba.co.jp/index_j3.htm