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東京ガス、米国でのシェールガス開発事業で今期減損損失106億円。前期も230億円の減損。 すでに投資価値の約7割を毀損(RIEF)

2016-01-18 13:20:52

Shalegasキャプチャ

 

 東京ガスは15日、2016年3月期第3四半期決算で、米国のシェールガス開発事業による事業価値再評価で106億円の減損損失を計上すると発表した。同社は15年3月期決算でも同事業に伴い230億円の減損損失を計上している。

 

 損失を計上するのは米テキサス州でシェールガス開発事業のため設立したバーネット(TG Barnett ResourcesLP)社。東ガスは2013年に、同地でシェールガス開発事業を展開する米クイックシルバー・リソーシズ(Quicksilver Resources Inc:QRI)から権益の25%を4億8500万㌦(当時のレートで約460億円 )で取得し、東京ガスアメリカの100%子会社としてバーネット社を設立した。

 

  2期連続の減損処理によって、投資価値の7割分が毀損したことになる。

 

 バーネット社自体は開発・販売等はせず、QRIが引き続き操業、バーネットはその販売分を受け取っている。しかし、石油価格の低迷の影響を受け、ガスの価格が想定より下がり、期待したほどの利益が出せなくなったと判断、事業の価値を引き下げた。米国の天然ガス価格の指標となる「ヘンリーハブ」は100万BTU(英国熱量単位)当たり3㌦程度を想定していたが、昨年末に2㌦台前半まで下がり、採算が悪化した。

 

 tokyougasキャプチャ

 

 東ガスは16年3月期の連結純利益について、現時点では前期比27%増の1220億円を見込んでいる。原料費の削減効果なども含め精査したうえで、1月29日の15年4~12月期決算時に新たな見通しを出す予定だ。

 

http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20160115-01.pdf

http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20130329-01.html