HOME4.市場・運用 |インドで世界最大の「ウルトラ・メガソーラー」建設進む。750MW。日本の最大メガソーラーの6.5倍。IFCなどが支援。プライベートインベストメントの資金調達も(RIEF) |

インドで世界最大の「ウルトラ・メガソーラー」建設進む。750MW。日本の最大メガソーラーの6.5倍。IFCなどが支援。プライベートインベストメントの資金調達も(RIEF)

2016-01-25 12:03:26

IndiaSolar-Power-Plant

 

 インドで世界最大のウルトラ・メガソーラーの建設が進んでいる。発電容量は750MW。日本で現在、最大規模のメガソーラーの6.5倍もの巨大さで、2017年3月の完成予定という。

 

 ウルトラ・メガソーラーは、インド中部のMadhya Pradesh (マディヤプラデシュ)州のRewa(りーワ)県Bandwar(バンドワー)に建設されている。事業主体は同州政府のインド太陽光エネルギー公社とMadhya Pradesh  Urja Vikas Nigam(MPUVN)が折半出資する合弁企業「リーワ・ウルトラ・メガソーラー」社。事業規模は7億5000万㌦。

 

 このほど国際金融公社(IFC)とオーストラリアの外国貿易省が支援を決めた。両機関はインドの再生エネルギー省とも金融面等の支援体制を組んでいる。IFCは、事業に欧米のプライベートインベストメントの呼び込みを進めていくとしている。

 

madeyapradeshuキャプチャ

 

 インドのモディ政権は温暖化対策を促進するため、各州の電力供給の一定割合を再生可能エネルギー発電でカバーする政策を展開している。マディヤプラデシュ州は、このウルトラ・メガソーラーが完成すると、再エネ目標を達成可能という。

 

 IFCの南アジア地域局長のMengistu Alemayehu氏は「今回のプロジェクトによって、インドは世界に対して再エネの大規模プロジェクトを建設するための革新的なビジネスモデルと、パートナーシップの組み合わせをアピールできる。IFCはインド政府とマディヤプラデシュ州政府が持続可能な未来を建設する取り組みに参加できることを誇りに思う」と述べた。

 

 インドはIFCにとって最大の投融資先でもある。これまでに50億㌦(2015年6月末)以上を投じている。2015年だけで14億㌦の新規投資を実施している。

 

 それにしても750MWの発電量はけた外れである。これまで世界最大のメガソーラー発電所は、米国カリフォルニア州ロザモンドで昨年6月に稼働を始めた出力579MWの「Solar Star」。インドの発電所はその3割増の発電容量を持つ。

 

 日本では、昨年、青森県の六ヶ所村で出力115MWの「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」が稼働したが、その6.5倍。さらに岡山県瀬戸市の塩田跡地で2019年の稼働を目指して現在建設中の日本最大のメガソーラー(発電容量231MW)の3倍強でもある。

 

 インドは現在、37GWの太陽光発電能力を抱える。モディ政権はこれを2022年までに4.7倍の175GWに拡大する計画。広大な土地を抱えるため、これからも「ウルトラ・メガソーラー」が続出しそうだ。

 

http://ifcext.ifc.org/ifcext/Pressroom/IFCPressRoom.nsf/0/B28A2D12FE150B0E85257F3C0042C808?OpenDocument