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廃棄物処理の「タケエイ」 福島・田村町で地産地消型の木質バイオマス会社設立。総事業費35億円。将来は地元で小売電気事業者も運営へ(RIEF)

2016-02-22 16:04:28

tamurachouキャプチャ

 

  廃棄物処理のタケエイ(東京)は、福島県田村市に全額出資で地域の間伐材等を燃料とするバイオマス発電事業会社「田村バイオマスエナジー」を設立した。2019年稼働を目指し、発電した電力は地産地消型エネルギー循環を実現するため地元に小売電気事業者の設立を目指すという。

 

 同社はこれまでも各地でバイオマス発電事業を展開しており、東北地方では15年12月に稼働した津軽バイオマスエナジー(青森県平川市)、16年12月の稼働を予定している花巻バイオマスエナジー(岩手県花巻市)に次ぐ、3件目の木質バイオマス発電案件となる。

 

 今回のプロジェクト計画地である田村市は、阿武隈高原中部に位置する自然豊かな地域で、木質バイオマス発電の燃料となる間伐材が豊富に産出される。切り出された木材は木材チップ製造業者を中心に燃料用のチップに加工後、田村バイオマスが燃料用に仕入れて発電し、固定価格買取制度(FIT)等を使って売電する。東北電力に売電するほか、自前の小売電気事業者が立ち上がるとそこにも売電する予定。

 

 バイオマス発電設備は出力6800kWの能力をもち、一般家庭約15000世帯分の年間消費電力量を発電できる。CO2は年間2.6万トンの削減効果が見込まれる。また電力と熱を利用して、地元の植物工場にエネルギーを供給するとともに、高齢者や主婦層を中心として、地元雇用の確保も予定している。

 

 設立した田村バイオマスエナジー社は当面、資本金1000万円だが、稼働に向け地元企業などの出資によって3億円規模に増資する。2019年の稼動後、開業二年目には年間12~14億円前後の売り上げを見込んでいる。

 

同社は14年12月、世界的な環境関連企業である仏ヴェオリア・エンバイロメントの日本法人と共同で、再生可能エネルギー事業の持ち株会社「T・Vエナジーホールディングス」(TV―HD)を設立し、木質バイオマス発電をメーンに再生可能エネルギー事業を展開している。

 

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