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福島・川内村 原発から20km圏内でメガソーラー稼動。地元ベンチャー企業が主導。東邦銀行「ファンド」からも出資。売却益の一部で、帰村住民用の循環バス運行へ(RIEF)

2016-03-03 16:06:56

 

 福島県川内村の東京電力福島第一原発から20km圏内にある元避難指示解除準備指定区域で、地元ベンチャー企業によるメガソーラーが稼動した。東邦銀行が設立した「とうほう・次世代創業支援ファンド」からの出資も受けた。売電収入の一部は、帰村者の生活利便のための地域循環バス事業に充当される。

 

 事業主体のエナジアは、福島県郡山市を拠点とし、再生可能エネルギー事業の企画、管理、運営を業務とするベンチャー企業。川内村のメガソーラー事業(かえるかわうちメガソーラー発電所)には、復興庁が認定する川内村復興整備計画の第一号認定事業となる。事業には東邦銀行のファンドから、5000万円の出資を受けている。

 

 今回、メガソーラーが建設された村有地は、年間被曝放射線量が20ミリシーベルト以下の避難指示解除準備区域の元採草地。一昨年(2014年)10月1日に避難指示が解除された。同地に、年間発電量260万kWhの発電所を設置した。一般家庭の電力使用量に換算すると800世帯分の電力を供給できる。同村の総世帯数(2764世帯)の消費量のほぼ3割をカバーできる。

 

  発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用して全額売電するが、売電益の一部(20年間約1億円)は、村への帰村者の生活拡充と、村の再興を推進するために、「かえるかわうち再興バス事業」に充当する予定。

 

 1日に行ったメガソーラーの開所式では、「復興環境ハト風船」50羽が放たれた。この復興環境ハト風船は、太陽光に当たると、主に、水・炭酸ガス・バイオマス(生物資源=堆肥等)に生分解され土に還る素材でできており、川内村の新たな復興を祝う願いが込められた。

http://energia-jp.com/project/project02.html

http://www.kawauchimura.jp/