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国連の「緑の気候基金(GCF)」 米国が初出資5億㌦。公約の30億㌦出資にもメド。基金活動は本格稼働へ(RIEF)

2016-03-08 21:47:21

GCFキャプチャ

   米国は国連が創設した「緑の気候基金(Green Climate Fund)」に対する出資金として5億㌦を拠出したと発表した。

 

 GCFは2010年のCOP16で、開発途上国の温室効果ガス削減と気候変動の影響への適応対策を支援する基金として設立が決まり、昨年5月、わが国が15億㌦の拠出を決めたことで、正式に発足した。米国は30億㌦ともっとも多い拠出約束をしていたが、共和党が多数を占める議会が難色を示していた。

 

 しかし、昨年12月に2016年度の予算をめぐる包括的合意の中で、30億㌦の拠出を含めて承認された。GCFの各国の拠出約束額は103億㌦。2016年度は25億㌦を途上国でのグリーンプロジェクトに投ずることになっている。

 

 国務省は今回の5億㌦拠出を含めて、オバマ大統領が国際公約した30億㌦の拠出は、米国が国際的な温暖化対策に貢献することを示すものと、強調した。

 

 GCFは昨年11月、第一弾の投資活動として8つのプロジェクトへの支援を決めている。http://rief-jp.org/ct8/55873

 

 GCFの理事会は8日から、本部のある韓国仁川市のスマートシティ・ソンドで開いている(11日まで)。米国の出資金拠出で、資本基盤は予定通り強化されることになり、本格稼働することになる。そのために、新たに80~120人のスタッフを増やすなど陣容を強化する。

 

 GCFを取りまとめ、立ち上げたヘラ・チェイクロウホウ事務局長は9月に任期満了で退任することから、現在開いている理事会では、後任者選びの手順等についても決める予定。

http://www.greenclimate.fund/home