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瀬戸内海で初の洋上風力発電ファーム誕生か。自然電力株式会社などが淡路島西岸沖で、発電所適地調査に乗り出す。最大20基建設案も(RIEF)

2016-03-28 23:31:50

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 福岡市を拠点とする自然電力株式会社は、兵庫県淡路島で、洋上風力発電所事業の適地調査に乗り出す。成果が上がると瀬戸内海初の洋上風力発電ファームの誕生が現実味を帯びてくる。

 

 自然電力会社はこのほど、兵庫県南あわじ市のマルショウ運輸と共同で「淡路風力発電会社」を設立した。地元、洲本市と兵庫県が描く「あわじ環境未来島構想」の一環で、淡路島西岸の五色沖に洋上風力発電所の適地エリアになるかどうかを本格的に調べる。

 

 設置した共同会社を拠点として、環境省の「平成 28 年度風力・地熱発電に係る地域主導型 の戦略的適地抽出手法の構築事業」に公募、採択された。事業予算は、総額約 8 千万円。実施期間は、2016 年 4 月から 2018 年 3 月。

 

 淡路島にはすでに20基以上の風力発電所が建設されており、今回、立地候補地の五色にも1基立っている。五色の沖合いは、良好な風況が得られ、2012年には神戸大学が風況シミュレーション調査を実施、14年には環境省の風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業に選定されてきた。

 

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 こうした蓄積の上に、いよいよ発電所を設置する適地の評価を実施する。今回の調査の成果を受けて、本格的に事業公募に移行するとみられる。

 

 自然電力会社などは、事業化のための適地抽出の 手法として、環境面・経済面・社会面を総合的に評価するゾーニングを提案した。五色沖の総面積約3400haを対象に、出力5MWクラスの風力発電所を最大20基設置できる適地を選ぶ構想だ。

 

 淡路島全体は、「あわじ環境未来島構想」を踏まえて、2011 年に政府の地域活性化総合特区「あわじ環境未来島特区」の指定を受けている。その構想では、現在8%(2011年)の電力自給率を、2050年には100%に引き上げる。CO2排出量の削減も、90年比で現状の29%削減(2011年)から、2050年には88%削減へと、政府の見通しを上回る予定だ。

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 自然電力は2011 年 6 月設立で、全国でグループとして約700 MW(2015 年 12 月末時点)の太陽光発電事 業に携わった実績を持つ。2015 年からは風力・小水力発電事業にも乗り出している。

 

 マルショウ運輸は陸上輸送のみならず海上輸送を含めた統合的な輸送サービスを提供する一方、地 球環境問題に対する意識の高まりを受け、2006 年より風車輸送業務を開始。現在までに 150 基以上 の風車建設に携わった実績を持つ。

 

http://www.shizenenergy.net/news/release/501-環境省公募事業における洲本市との共同提案採択のお知らせ.html

http://www.awaji-kankyomiraijima.jp/