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JR東日本 線路のレールの上に太陽光パネルを設置。秋田県内で「レール・メガソーラー」発電開始へ(RIEF)

2016-03-29 00:36:28

JRキャプチャ

 

 JR東日本が秋田県内の奥羽本線沿線で、既存の線路をそのまま太陽光パネルの基礎として活用する”レール・メガソーラー”発電所の運転を開始した。

 

 「線路上のメガソーラー」が誕生したのは、JR東日本の秋田支社の「秋田泉太陽電池発電所」。奥羽本線秋田駅~土崎駅間の旧秋田運転支所跡地の25000㎡の敷地に、約1300kWの出力の太陽光パネルを設置した。

 

 同支所跡地は、以前は列車を入れ替えるための操車場があった場所。当時活用した線路のレールが何本も残ったままで、それらを有効活用してパネルの基礎として応用した点がミソだ。年間470世帯分の電力を供給する。

 

 線路のレールと垂直に2本の柱を並行に置き、その上に支柱を立てて太陽光パネルを並べるという極めて簡単な仕組み。しかし、線路は平地にあり直線状に延びているため、普通、メガソーラー設置の際に必要となる大掛かりな土地の造成は不要。

 

jr_akita4_sj.jpg    太陽光パネルの設置場所

 

 JR東日本はこれ以外にも、同じ奥羽本線の線路脇の斜面を利用したメガソーラーを2カ所で運転中だ(秋田天王太陽光発電所、秋田追分太陽光発電所)。

 

 いずれも2015年3月に運転を開始している。したがって、今回のレール活用版を合わせて、秋田県内で3件目のメガソーラー事業所となる。

 

 

jr_akita1_sj.jpg 「秋田泉太陽電池発電所」と他のメガソーラー。
 新設のメガソーラーを含む3カ所の発電状況は「追分鉄道設備技能教習所」で、ディスプレイ表示される。画面上で現在の発電電力などのほか、メガソーラーの様子をインターネット経由でライブ映像として見ることができる。
 またJR東は、秋田県内で太陽光発電のほか、風力発電も拡大している。風力発電所は目下、日本海沿岸にある鉄道林の用地に建設中。2016年秋に運転を開始する予定だ。
 風力発電の発電能力は2MWで、年間の発電量は580万kWh。一般家庭の1600世帯分に相当する。上記の県内3カ所のメガソーラーと合わせ3200世帯分の再生可能エネルギーで電力を供給できることになる。