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王子ホールディングスと三菱製紙 国内最大級の木質バイオマス発電所建設へ。青森・八戸に。投資額240億円(RIEF)

2016-03-30 21:48:35

oujiキャプチャ

 

 王子ホールディングス(HD)と三菱製紙は、共同で日本最大規模の木質バイオマス発電所を建設する。三菱製紙の青森県八戸工場内に、出力7万5000kW、年間発電量5億3000万kW時の設備を設立する。投資額は約240億円の見込み。

 

 両社の共同出資で発電事業会社「エム・ピー・エム・王子エコエネルギー」を今月、設立した。王子ホールディングスの出資は、子会社の王子グリーンリソースが出資する形となる。出資比率は、王子側が55%、三菱製紙が45%。

 

 燃料となる木質バイオマスは、過半は青森県内の山林等から調達するが、安定的な発電を維持するため、王子グリーンリソースが東南アジア等で開発しているPKS(ヤシガラ)燃料と、一部、石炭も投入する。石炭は、高温燃焼を維持するためで、燃料全体の1割程度の見通し。

 

 バイオマス発電設備は別途リースで調達する。設備の稼動は2019年6月ころの見通し。発電所を工場内に設置する三菱製紙が施設運営を担い、王子側が燃料調達を担当する役割分担だ。

 

 発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を活用して、地元の東北電力に売却するほか、王子が伊藤忠エネクスと共同設立した電力会社の王子・伊藤忠エネクス電力販売にも供給する予定だ。

 

 国内の木質バイオマス発電所としては、昨年11月に昭和シェル石油グループが、川崎市で稼動を始めた京浜バイオマス発電所が、4万9千kWの規模で注目されたが、今回の王子・三菱発電所はそれよりも5割以上発電能力が高い。

 

 王子はこれまでも、事業会社の王子製紙日南工場(宮崎県日南市)、王子マテリア富士第一工場(静岡県富士市)、王子エフテックス江別工場(北海道江別市)などで木質バイオマス発電設備を稼働させている。

 

http://www.ojiholdings.co.jp/content/files/news/2016/160328.pdf