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神戸製鋼、スウェーデン社と放射性廃棄物処理で新会社。福島第一原発など、廃炉原発の処理・処分ビジネスに照準(RIEF)

2016-04-26 16:49:06

kobelco2キャプチャ

 

  神戸製鋼所は25日、東京電力福島第一原子力発電所など、東日本大震災をきっかけとして、事故原発や老朽原発の解体工事に伴い、大量の放射性廃棄物処理ニーズが出ることから、スウェーデン企業と共同で放射性廃棄物処理の合弁会社を設立する。

 

 提携する会社は、コベルコ・スタズビック社。提携先のスウェーデンのスタズビック社はスウェーデンの王立研究所として設立された世界でも有数の原子力研究機関が前身。1990年に民営化後、同国だけでなく、米英、ドイツ、日本などで放射性廃棄物処理事業を展開してきた。

 

 合弁会社は資本金2億9400万円で、神戸製鋼が51%、スタズビック社が49%の出資とする。7月にスタートするが、代表者、所在地などはこれから決める。事業内容は、廃炉作業によって発生する放射性廃棄物の減容化を進めるともに、リサイクル可能な金属や樹脂類などの有価物の回収事業等も行なう。

 

 神戸製鋼では事故原発の福島第一原発を含め、すでにこれまでに廃炉が決まった原発などから発生する廃棄物量は、約2000万㌧に上ると推定している。当面、このうちの約150万㌧を新会社の事業ターゲットとしているという。

 

 神戸製鋼とスタズビック社は2005年以来、業務提携しており、これまでも日本国内での放射性廃棄物の処理・処分の事業化の可能性を探ってきた。今後、日本で、廃炉にされる原発が相当、出てくると予想されることから、合弁会社を設立して、積極的な営業活動を展開することにした。

 

 神鋼は原発の廃棄物処理・処分や保管、使用済み核燃料の輸送・貯蔵容器などで30年以上の事業実績を持つ。今回の合弁会社の事業分野に含まれている廃棄物からの有価物のリサイクル事業に乗り出すのは初めてという。

 

http://www.kobelco.co.jp/releases/1194651_15541.html

http://www.studsvik.com/en/contact-us/sweden/studsvik-nuclear-ab/