日産自動車 韓国環境省による「排ガス不正制御」の指摘は、「間違い」と全否定。韓国側と真っ向対立へ（RIEF）
2016-05-18 13:45:53
日産自動車は、韓国の環境省から同社が韓国国内で販売しているディーゼルSUV車「キャシュカイ」が排ガス試験に際して、不正なエンジン制御システムを搭載していたと指摘された問題で17日、「韓国環境省の主張は誤っている」と全否定するコメントを発表した。
韓国側の指摘によると、同国の環境省は、独フォルクスワーゲン（VW）の排ガス不正問題発覚を受けて、国内で販売されているディーゼル車20車種について独自に検査を実施した。その結果、日産車には通常走行の状態で排ガス抑制システムを作動させないための装置が搭載されていたという。
韓国環境省はこうした指摘を公表するとともに、同社に対して3億3000万ウォン（27万9920㌦）の罰金と、さらに韓国日産の社長を刑事告発する方針を明らかにした。
これに対して日産は韓国環境省の発表時点でも、韓国日産が否定のコメントを出していたが、17日の本社によるプレス発表で、改めて不正疑惑を否定した。
日産によると、韓国で販売された814台の日産キャシュカイは、同国環境省の定める法規に従い、正しく認証を受けている、としたうえで、自社のチーフ・コミュニケーション・オフィサーのジョナサン・アダシェク氏のコメントとして、次のように記載した。
「日産自動車が自信を持って提供しているクルマは、グローバルに多くのお客さまにご愛用頂いており、革新的で高品質な評価を頂いております。 日産は事業を展開する世界中の市場で、法令を遵守し、規則に適合もしくは上回るレベルで適合していることを明言します」
「弊社が法規に従わず、不法に排ガスを制御しているという韓国環境省の主張は誤っております」「韓国環境省が実施した試験により導かれた結論は、他国の規制当局が独自に行った厳格な試験を経て得られた判断とも一貫性に欠けるものです。欧州の当局は、日産キャシュカイを含む日産車は法規に全て適合していると結論付けております」
「韓国で発売しているキャシュカイは欧州の排ガス規制「ユーロ6」適合を取得しております。韓国内の規制では、これらの規制に適合した車両の輸入および販売を許可しております」
また、同社の公式見解として「韓国環境省が発表した内容に対して失望しており、不正が行われたとされる内容を否定する」と明言している。韓国環境省の主張と全面対立する形となったわけで、今後、環境省側が、「独自の検査結果」を公表するかどうかが焦点となってきた。
https://newsroom.nissan-global.com/releases/160517-02-j
Research Institute for Environmental Finance