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韓国環境部が韓国日産と同社社長を「排ガスを不正操作」として刑事告発。日産側の反論退けられる(各紙)

2016-06-07 17:01:28

Nisssanキャプチャ

 

 各紙の報道によると、韓国の環境省は7日、日産自動車が韓国で販売しているディーゼル車「キャッシュカイ」が排ガス規制を不正に逃れる操作をしていたと指摘していた問題で、輸入販売した現地法人の韓国日産と同社社長を大気環境保全法違反容疑でソウル中央地検に刑事告発した。

 

 同法違反が確定すると、7年以下の懲役または1億ウォン(約930万円)以下の罰金刑となる。日産側がこれまで、法令や規制を順守し、いかなる不正行為もないと反論していたが、退けられた。今後、裁判で争われることになる。

http://rief-jp.org/ct4/61147

 

 また日産は、軽自動車の燃費試験データで不正が発覚した三菱自動車を実質買収することで合意しているが、韓国で不正認定されると、同社も一部の車で不正操作を行なっていたことになる。

 

 韓国環境部は先月、日産のキャシュカイのエンジンの吸気温度は35度以上になると排ガス低減装置が停止する設定になっていた、としてこうした設定は排ガス量の不正操作にあたると指摘していた。

 

 韓国日産は先月26日に開いた聴聞会で、環境省の指摘について「エンジンを過熱から保護するため」と説明し、不正を否定した。しかし、環境部は一般的な走行条件下で排ガス関連部品の機能を低下させることを禁じた大気環境保全法に違反すると判断した。

 

 車はエンジンで燃料を燃焼させるため外部の空気をエンジンルームに吸入させる。通常、車を気温20度の条件下で30分程度走行させただけでもエンジンルームの吸気温度は35度以上に上昇する。

 

 同省は刑事告発とともに、韓国で販売された「キャッシュカイ」824台のリコール(回収・無償修理)と、在庫車両の販売禁止、課徴金3億4000万ウォン(約3000万円)の支払いを命じた。同省は独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を受けて、国内のディーゼル車20車種の検査を実施していた。

 

 日産は不正はないとしたうえで、韓国での「キャッシュカイ」の販売について一時中止を決めた。同社は現在、同省の結論について「確認中であり、今後の対応を検討する」としている。

 

日産は「日産は実走行環境での排ガスに関する課題を認識しており、今回の懸念に対応するため、該当車両の実走行環境におけるNOxを削減する技術的な改良を行う用意があることを韓国環境省に伝えた。あわせて、韓国におけるキャッシュカイの販売を一時中止した」などのコメントを出している。

https://newsroom.nissan-global.com/releases/160607-01-j?lang=ja-JP