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イスラエルのネゲブ砂漠に、高さ世界一のソーラータワー建設中。東京スカイツリーには届かないが、横浜マリンタワーの倍以上。集光型太陽熱発電所(CSP)(RIEF)

2016-06-20 11:13:42

 

 イスラエルに世界で最も背の高いタワー式太陽熱発電所が建設中だ。同国南部のネゲブ(Negev)砂漠の中で計画されているアシャリム発電所(Ashalim Tower)で、タワーの高さは240m。

 

 

  高さは東京のスカイツリーの半分以下だが、電波を送信するスカイツリーに対して、こちらは121 MWの電力を創り出す。完成は2017年後半の予定。

 

 

  建設事業は、BrightSource Energy とGE、NOY Infrastructure & Energy Investment Fundの共同で進められている。GEがエンジニアリングと、設計・調達・建設(EPC)を、BrightSourceは集熱型太陽光発電(CSP)部分を、NOYは資金調達を、それぞれ担当する。

 

 同事業は、全体で250MWの発電量を創り出さというAshlimeプロジェクトの一部でもある。タワーの周辺300haの敷地には、5万以上ものコンピューター制御の平面鏡( heliostats)を設置し、中央に設置されたタワーにある集熱器に太陽光を集中させる。集光した熱で加熱された液体をタワー下部に送り、蒸気タービンを回して発電する。

 

 蓄電池を併設することで夜間でも発電を安定的に持続できる。平面鏡からの太陽光を正確にタワーに集中させるためには、太陽の動きに合わせて鏡を正確に動かす必要があるが、コンピューター技術で対応できる。タワーを高くするのは、より多くの光を集めるため。

 

 完成するとAshalimプロジェクト全体で2020年までには、イスラエルの電力生産の10%を供給できるようになる。同国の一般家庭12万世帯分の電力供給に匹敵する。またCO2排出量でいえば年間11万㌧の削減能力を持つ。建設期間中の雇用も最大で1000人に達する。

 

 タワーの高さは、スカイツリーよりはかなり低いが、横浜のマリンタワー、神戸のポートタワークラスに比べると、倍以上もあることになる。

 

http://www.brightsourceenergy.com/ashalim-solar-project#.V2dI3JAkqM8