HOME |中国の今年上半期の太陽光発電の導入量、前年同期の3倍増の20GW。過去最高。半年で、日本が過去最高だった昨年の倍以上に(RIEF) |

中国の今年上半期の太陽光発電の導入量、前年同期の3倍増の20GW。過去最高。半年で、日本が過去最高だった昨年の倍以上に(RIEF)

2016-07-28 15:25:09

Chinasolarキャプチャ

 

  中国が今年上半期(1-6月)に導入した太陽光発電量が予想を大きく上回る20GWとなった。中国政府が今年の目標として掲げていた数値を半年で達成したことになる。昨年同期に比べて3倍増という急成長だ。

 

 中国の太陽光発電産業協会(CPIA)の発表による。太陽光発電の急成長は、昨年後半に中国政府が固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格を、今年6月末までに限って、1kWh当たり1.0人民元(15米セント)とし、それを過ぎると買い取り価格は下げる、と公表したため。駆け込み需要が集中したとみられる。

 

 太陽光モデュールの生産自体も、上半期は前年同期比37%増の26GWに増えた。需要の増加で、主要な太陽光パネル等の製造企業の利益率も昨年より平均で5%改善した。

 

 中国はすでに昨年末までに、国内の太陽光発電量は43GWに達し、ドイツを抜いて世界最大の発電量を誇っている。今年上半期の増加で、発電量は63GWに達した。日本は昨年が過去最高の9.4GWだったから、中国は半年で日本の倍以上のパネルを稼動させたことになる。http://www.rts-pv.com/files/151202_Press_JP.pdf

 

 年間では下半期が、FITの買い取り価格低下で、縮小するとみられるが、その一方で家庭用などの屋根置き太陽光発電や、貧困地域での社会政策的な導入等は引き続き伸びることから、年間でも30GWに達するとみられている。

 

 ただ、CPIAによると、西部地域では発電した電力が大量に余るという事態が起きている。新疆ウイグル自治区や甘粛省では今年の第1四半期において、それぞれ52%、39%の太陽光での発電電力が無駄になったという。こうした事態を打開するため、中国政府は西部地区の発電地区と東部の電力消費地区を直結する大規模送電網の建設を進めている。http://rief-jp.org/ct4/63120

 

 今年上半期の導入量は第1四半期が7.1GWで、第2四半期が13GW と、駆け込み需要が顕著に表れている。

https://cwiilgroupchina.wordpress.com/tag/china-photovoltaic-industry-association/