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福島の「全町避難」の富岡町で、メガソーラー「SAKURA」咲く。出力30MW。来年12月に稼働予定(RIEF)

2016-07-28 22:47:35

tomiokaキャプチャ

 

  東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県双葉郡富岡町で、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設が始まった。福島発電、JR東日本エネルギー開発が出資する富岡復興エナジーが事業主で、町のシンボルの桜にちなみ「SAKURA」と名付けられた。

 

 27日、現地で起工式が行われた。場所は同町上手岡地区で、名称は「富岡復興メガソーラー・SAKURA」。出力は約30MW。年間発電量は一般家庭約9100世帯分の年間使用量に相当する。県内の双葉郡では最大規模の太陽光発電所。来年12月に稼働する計画だ。

 

 事業主体の富岡復興エナジー社は、国や福島県、原発事故で避難指示が出た周辺の12市町村、および東電、東北電力などでつくる「県再生可能エネルギー復興推進協議会」と協定を結び、固定価格買い取り制度(FIT)を利用した売電収入の一部を、農業再興など、今後の町の復興施策に役立てる計画という。

 

 建設されるメガソーラーは上手岡地区のうち大石原、下千里両地域の農地など計約40haに整備される。相性の「SAKURA」は町のシンボルの桜にちなみ「次世代に残すため、新しいことに積極的に取り組む」との思いを込めている。

 

 起工式には約80人が出席した。宮本皓一町長が式辞を述べ、福島発電の鈴木精一社長が事業を説明した。JR東日本エネルギー開発の山本康裕社長、来賓の佐々木秀三県企画調整部次長、塚野芳美町議会議長があいさつした。