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中国が地球温暖化防止のパリ協定に批准。オバマ米大統領も米中首脳会議で批准を表明へ(RIEF)

2016-09-03 14:15:40

Xiキャプチャ

 

 中国の国営新華社(Xinhua)は、全国人民代表大会(全人代)が3日、昨年12月に国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第21回締約国会議(COP21)で合意に達した「パリ協定」の批准を承認した、と報道した。

 

 全人代の常務委員会が批准案を承認した。批准案は「パリ協定への批准は中国が積極的に取り組んでいる気候変動対策と合致する」と位置づけ、気候変動問題の解決は中国の持続的発展の実現に資する、としている。

 

 さらにパリ協定の発効は、中国がグリーンで化石燃料に頼らない発展をさらに促進し、環境の安全性を守ることになる、としたうえで、中国が「グローバル気候ガバナンス」において、より大きな役割を果たすことにつながるとの国際的な位置づけも明確にした。

 

 中国はパリ協定において、2030年までにGDPベースで温室効果ガスの排出量を60~65%(2005年比)削減するとともに、排出総量も2030年までにピークアウトさせる目標を出している。また全エネルギー消費における再生可能エネルギーの割合を2030年までに20%に引き上げる。これらの目標は第13次5か年計画(2016~2020年)に盛り込まれている。

 

 パリ協定は世界の196カ国・地域が署名した。だが、協定が発効するには、温室効果ガス排出量の55%以上を占める国々が、少なくとも55か国以上批准することが条件。中国は世界最大の温室効果ガス排出国であり、第二位の排出国である米国も年内批准を表明していることから、パリ協定の発効は大きく前進したといえる。

 

 米国のオバマ大統領は、中国・杭州で開く20カ国・地域(G20)首脳会議出席のため3日、中国入りする。習近平国家主席との会見で、米中共同でパリ協定への参加を正式に表明すると期待されている。

 

http://news.xinhuanet.com/english/2016-09/03/c_135656703.htm