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ソニー、環境中期目標(2011~15年度)を大半達成 温室効果ガス排出量は41%削減で目標を超過達成(2000年度比)。2050年度の「環境負荷ゼロ」目標へ一歩近づく(RIEF)

2016-09-08 00:31:06

Sonyキャプチャ

 

 ソニーは7日、2011~15年度のグループ環境中期目標 「Green Management(グリーンマネジメント)2015」において、事業所から排出する温室効果ガスの総排出量が2000年度比で目標(30%削減)を上回る41%削減を達成したほか、大半の目標を超過達成した、と発表した。

 

 「Green Management 2015」は、2050年までに環境負荷ゼロを目指す環境計画「Road to Zero」に向けて、2015年度末までにグループとして達成すべき環境目標を2050年から逆算して、27項目の目標を設定していた。

 

 温室効果ガス排出量の削減は、工場やオフィスなどでの、生産効率の改善や高効率機器の導入などを推進した結果、41%削減と目標を超過達成した。建物設備のハード面の効率化に加え、製造現場の社員によるソフト面の省エネ活動などを効果的に組み合わせた成果と評価している。

 

 製品1台当たりの年間消費電力量は、目標の30%削減(2008年度比)を3%上回る33%削減を達成した。液晶テレビのLEDバックライトとパネルを高精度で制御し、低消費電力を実現する「ECOパネル制御」を搭載するなど、幅広い商品カテゴリーで省エネ化、小型・軽量化を推進した。

 

 事業所から排出される廃棄物発生量や水の使用量、揮発性有機化合物(VOC)の大気への排出量などの目標も、いずれも超過達成した。

 


 ただ、グループ全体での廃棄物のリサイクル率や、製品のバージンプラスチック利用率の低減目標など一部の目標は届かなかった。ただ、リサイクル率は国や地域の事情でリサイクルできない廃棄物があることなどがカベとなった。それでも目標(リサイクル率99%以上)に近い95%に引き上げることができた。

 

 ソニーでは2016年度から2020年度までの新たな目標として「Green Management 2020」を設定している。「2020目標」では、製品の年間消費電力量平均30%削減(2013年度比)や事業所から排出する温室効果ガス総量の5%削減(2015年度比)、主要な製造委託先や取引先にまでスコープを広げた環境への取り組み等を重点目標に掲げている。

 

 

表:Green Management2015その他の項目の結果(抜粋)
ライフサイクルのステージ 目標内容 基準年度 結果
事業活動 廃棄物総発生量50%削減 2000年度 73%削減
事業活動 水の使用量総量30%削減 2000年度 54%削減
事業活動 VOCの大気中への排出量50%削減 2000年度 58%削減
事業活動 クラス3物質 14%削減水域への排出量・下水道への移動量及び廃棄物としての移動量(VOC含む) 2008年度 15%削減
事業活動 地域のニーズに応じた環境地域貢献活動を積極的に展開する 地域貢献活動の一環として、全事業所で生物多様性の保全活動を実施。
商品企画・設計 製品1台当たりの質量 10%削減 2008年度 30%削減