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福島県に世界最大級の水素工場 1万kW級。東北電力、東芝、岩谷産業が共同で開発へ。早ければ2020年の東京五輪・パラリンピックまでに稼動へ(RIEF)

2016-09-30 15:17:20

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 東北電力と東芝、岩谷産業は29日、福島県内で、世界最大規模となる最大1万kW級の水素エネルギーシステムを構築する事業を実施すると発表した。事業可能性を2017年9月までに調査し、早ければ東京五輪・パラリンピックが開催される2020年の稼働を目指すという。

 

 
 事業は国立研究開発法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発」への共同提案を採択されたもの。事業可能性が検証されると、2017年10月から技術開発期間に移行し、実用化に向かう。

 

 水素製造には太陽光、風力などの再生可能エネルギーで発電した電力を活用し、CO2フリーの水素を開発する。同様のシステムではドイツでも進められているが、ドイツのシステムは6000kW級なので、福島のものはそれを大きく上回る。


 製造した水素は長期間の貯蔵が可能なほか、水素発電装置によって再び電力に変換、天候によって発電量が変動する再生エネ電力の調整に使うほか、送電網を安定的に維持する役割が期待されている。また液化して東北電力エリア以外にも供給することを検討しているという。


 東芝が水素製造装置の設計と開発を担当し東北電力は水素エネルギーシステムによる送電網制御や需給バランスの検証を担う。また岩谷産業は産業用水素の輸送・貯蔵・供給システムの関連技術や、水素ステーションの建設・運営の実績があることから、液化水素の供給関連技術を検討する。

 

http://www.toshiba.co.jp/about/press/2016_09/pr_j2901.htm

https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1192828_1049.html