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世界の9月の気温上昇、陸上・海洋合わせ、昨年に次ぐ記録。過去最高記録更新16か月でストップ。陸上は過去最高継続。年間「最暑」の年になるのは確実(RIEF)

2016-10-21 14:57:00

NOAAキャプチャ

 

  米海洋大気局(NOAA)によると、今年9月の世界の陸上と海洋を合わせた月間平均気温は、昨年の同月に比べて、0.04℃低く、137年の観測史上2番目の暑さだった。前月の8月まで、16か月間連続で過去最高の気温を記録していたが、連続記録はストップした。ただ、陸上の気温は引き続き過去最高を記録した。

 

 内訳をみると、陸上の気温は20世紀の平均気温の12.0℃を1.29℃上回り、これまでの最高だった昨年9月の気温も0.11℃上回る過去最高となった。海洋の気温は、20世紀平均の16.2℃を0.74℃上回り、昨年9月についで過去2番目の気温となった。

 

 海洋の気温上昇が前年より下回った理由として、昨年は強いエルニーニョ(El Nino)現象によって、太平洋の温暖化傾向が進んだことが影響したが、今年7月にはエルニーニョ終息によって、気象専門家は気温の微小な低下を予想していた。

 

 ただ、NOAAの月例気象報告書によると、今年に入ってからの気温の上昇傾向に基本的な変化はみられず、1月から9月までの気温は1880年以降で最高を記録している。2015年の同期と比べても、依然、0.23℃上回っており、このまま残りの10月以降の気温が平年並みで推移しても、今年全体では観測史上、「最暑の年」になるとみられている。その場合、3年連続で年間記録の更新となる。

 

 地域別にみると、北半球では陸上も海洋も、ともに過去最高の気温となった。南半球は陸上が過去21番目と下がり、海洋は昨年に続いて2番目だった。陸上では、欧州とアジアは全体的に過去最高の気温を記録し、アフリカは昨年に次ぐ二番目の暑さ、北米は三番目、西オーストラリアだけは平均より低かった。

 

 海洋では太平洋の北東、南東、西の各部や、メキシコ湾、カリブ海、大西洋の北東部沿岸、インド洋のインドネシア南部などが過去最高の気温を記録した。平均より低かった地域は限定的で、北大西洋の中央部、太平洋の赤道地帯、インド洋のオーストラリア南西部など。

 

http://www.ncdc.noaa.gov/sotc/global/201609