GRI 初の報告書スタンダード(GRIサステナビリティ報告基準)公開。評価ガイドライン提供から、報告書作成へ関与拡大。G4に準拠。G4は2018年7月に廃止へ(RIEF)
2016-10-23 23:36:21
GRIは、企業のESG(環境、社会、ガバナンス)情報を評価する自主的尺度として、2000年以来、GRIガイドラインを公表してきた。現在は、2013年に4回目の改定をしたG4ガイドラインを出している。世界の多くの企業がこのガイドラインに沿ってサステナビリティ報告書や環境報告書を作成、公表している。
公開された報告基準も、G4を踏まえ、報告のための新しいフォーマットや、モジュール構造を備えたものとなっている。報告書基準の公表を踏まえて、評価基準としてのG4は2018年7月1日で終了する予定。
これまでG4で示していた一般標準開示項目をまとめている。まず101「Foundation」として、マテリアリティを特定するプロセス、および準拠状況の報告について、102「General Disclosures」では、企業概要、戦略、ガバナンス、ステークホルダーエンゲージメントなど、103「Management Approarch」では、企業が自社のマテリアルなトピックスをどうマネジメントしているかなどを開示する。
また200「経済」、300「環境」、400「社会」と、特定分野についての開示標準を定めている。準拠については、G4と同様に、中核か包括かについて明示するほか、必要な開示情報を省略する場合の基準についても明確化されている。
報告基準は全体で36のモジュラースタンダードで構成されており、それらによって企業の温室効果ガス排出量、エネルギーや廃棄物の使用量、労働慣行等が開示される仕組みだ。
GRIは新報告基準を普及させるため、11月2日に北米で「Launch event」を開催するのを皮切りに、世界中で報告会を開く予定という。
https://www.globalreporting.org/standards?lfpeid=FaXddtrKFS3G&lfmaid=1000000116-2