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「土地付き小型風力発電所」パッケージで個人投資家向けに販売。徳島のフィット社。利回り10%以上を目指す。固定価格買取制度の高値買取(55円/kWh)を魅力に(RIEF)

2016-10-31 16:12:14

Fitキャプチャ

 

 クリーンエネルギーと不動産業を展開する徳島市の「株式会社フィット」が、個人向け投資商品として土地付きの小型風力発電所の販売に乗り出す。20kw未満の小形風力発電所を「コンパクトウインド発電所(小形風力)」として売り出す。小型風力発電は固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格が高いことから、年利回り10%以上を目指すという。

 

 

 同社はすでに、施工例となる自社所有の小形風力発電所を申請手続中。徳島県小松島市に設置準備を進めている。小形風力発電のFIT価格は55円/kWh(税別)と、24円/kWhの事業用太陽光発電の倍以上の買い取り価格が設定されている。風力発電の場合、土地の手当てが必要だが、土地付きの場合はそうした手間も不用。

 

 同社が事前に調査した風力発電に適した土地を確保し、そこに出力10kWのプロペラ方の小型風力発電機の米エグザラス社製のXZERES442SRを2機設置する。土地付き、小型風力発電2機というパッケージが「コンパクトウィンド発電所」のコンセプトとなる。

 

 エグザラス社は米オレゴン州に本社を置く小形風力エネルギー・システムの設計、製造の専門会社。同社製のXZERES 442SRは全世界で9,300機以上設置され、小型風力市場でもっとも売れているという。製品寿命が20年と長いことから、日本のFIT制度に適合する。日本では2014年9月に日本海事協会から10kW発電機の認証を取得している。

 

 小形風力発電所は、わずかな風速(2.5m)でも発電が可能なうえ、環境アセスメントの適応外となる。大型の風力発電の場合は広大な土地が必要だが、小型の場合は、ちょっとした土地でも設置が可能で、造成費用などもコスト削減できる。したがって、各地に設置が可能という。

 

 

 同社では、さらに設置工事費やメンテナンス費などの経費を削減することで、太陽光発電と同等期間で投資回収が可能なようにして、利回りを10%以上を目標とする提案を投資家に行なっていくとしている。

 

 風力発電は太陽光発電とともに、今後、グローバルに急拡大が期待されている。 日本風力発電協会によると、風力発電設備は2015年末で計3,038MWだが、2020年代早々には3倍以上の10,000MWに拡大すると予測している。

http://www.fit-group.jp/news/1809/