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三井物産 ロシアシベリア地区等で風力発電事業。現地の電力会社と連携。200億円規模(各紙)

2016-11-06 23:42:56

komaiキャプチャ

 

 各紙の報道によると、三井物産はロシアのシベリアなどの極東地域で風力発電事業に参入する。出力10万kW級の大規模風力発電所を設ける。総事業費は200億円規模で、現地の国営電力会社と組んで建設、地元の電力会社や企業などへの売電も検討する。

 

 日本経済新聞が報じた。三井物産はロシアの国営電力会社ルスギドロに対し、国際協力銀行(JBIC)と共同で5%を出資する方向で交渉中。今回の風力発電事業の提携先の極東電力も、ルスギドロの100%子会社。

 

  三井物産は、今後拡大が見込めるロシアのエネルギー事業への参入を強化していく方針だ。再生可能エネルギー事業でロシアに参入する日本企業はあまり例がない。現地での風力発電設備を日本から輸出する可能性もあるという。

 

 風力発電所を設ける地域はサハ共和国やシベリア沿岸、カムチャツカ地方などで、年間を通じて、一定の風力が見込める地域を選定する。極東電力は現在、ディーゼル発電でほとんどの電力をまかなっている。三井物産はまず2020年までに出力5万kW級の発電所を設け、その後10万kWに拡大する方針だ。

 

 三井物産は発電所の建設にとどまらず、極東電力と売電事業も共同で手掛けることも検討する。プロジェクトには、以前から現地で風力発電所建設や運営などの助言・検証を手掛けてきた駒井ハルテック(東京)も入る。

 

 駒井ハルテックは、これまでも三井物産、富士電機と共同で、ロシア国営電力のRAO-ESE社とマイクログリッドシステムの構築事業を進めており、今年1月には、カムチャッカで風力発電機(300KW×3基)を建設、マイクログリッドシステムを導入した実証運転を始めている。

 

 ロシアのプーチン大統領は同国の極東地域開発に力を入れており、今後発電需要の拡大が見込めると同時に、地球温暖化対策にもなる。12月に日本で開く予定の日ロ首脳会談で、民間レベルでの日ロのエネルギー・ビジネスの拡大につなげる考えだ。