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スターバックスのコーヒー豆のカスから、再生可能エネルギー燃料「バイオコークス」製造へ。神戸市、近畿大学と連携して実証実験開始(RIEF)

2016-12-05 12:11:27

starbucksキャプチャ

 

 神戸市とスターバックスコーヒージャパン、近畿大学の3者は、スタバのお店から出るコーヒー豆の使用後の廃棄物などから、再生可能エネルギーのバイオコークスを製造する実証実験を始めると発表した。

 

 神戸市は、環境マスタープランで“環境貢献都市KOBE”の実現をうたい、循環型都市の実現を掲げている。そのなかで、事業系一般廃棄物排出量の削減に取り組み、食品廃棄物については、肥料化、飼料化等による資源化を図っている。今後、市内で発生するバイオマス等の地域資源を循環させるモデルの構築のため、今回のスタバ、近畿大学との共同事業を進めることになった。

 

 実証実験では、近畿大学が開発した技術を使って、スタバの店舗から排出されるコーヒーの豆かすや顧客がお店で食べ残した廃棄物などを、植物由来の固形燃料(バイオコークス)を製造する。バイオコークスは石炭コークスの代替燃料で、CO2排出量がゼロ。スタバのお店から出る廃棄物を乾燥、粉砕した後、シリンダーに入れて圧縮、高温・高圧を加えて、固形化する。

 

 実証実験は今月7日から来年2月末まで。神戸市兵庫区遠矢浜町にある廃棄物運搬業者の敷地に実験設備を設置し、神戸市内のスタバの5店舗からコーヒー豆かすなどのゴミを約1㌧集める。また、市内の街路樹などを剪定した際の江田や落ち葉などの植物性廃棄物も一緒に処理する。

 

 スタバはゴミを出すだけでなく、店舗での最適な分別方法や効率的な収集運搬システムなども検討するという。スタバの1店舗から出る廃棄物は1日当たり50kg程度といい、これからバイオコークスは25kg程度、製造できる。コストは1kg当たり6円前後。これを店舗の暖房用に使うと約6時間程度機能するという。

 

 バイオコークスの活用方法については未定だが、スタバでは今後、店舗内に薪ストーブを設置して暖房に使ったり、給湯などに使えるバイオマスボイラーなどに使えるかを検討するとしている。

https://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=10603