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東電の福島第一原発 高性能多核種除去設備「ALPS」から、また水漏れ、4カ所も。設備管理の不備か(RIEF)

2016-12-18 17:55:34

ALPSキャプチャ

 

  東京電力は17日、福島第一原子力発電所の汚染水の放射性物質濃度を下げる高性能多核種除去装置「ALPS」から、4か所で水漏れが発生していることを発見したと発表した。

 

 東電によると、17日午前10時15分すぎ、協力企業の作業員がALPSのある建屋内の出口配管下部に、約10cm×20cm大の水溜りがあることに気付いたという。

 

 さらに調べたところ、建屋内の別のところにも、新たに水溜まり1カ所と、水溜まりの跡2カ所があることががわかったという。水溜りの規模は、いずれも10cm前後。合計4カ所で水漏れが起きていたことになる。

 

 それぞれの水溜りや水溜り跡は、配管下部にできており、また配管の弁の接続部分に、水の滲みがあった。このため、配管の接合部分の不具合とみられる。

 

 ALPSは東電福島原発の事故で発生し続けている放射性物質の汚染水の除去のために、政府が約150億円をかけて導入した。東芝製と日立製。セシウム等は除去できるが、トリチウムの除去はできない。

 

 これまでも、10月に別のALPSでも漏水が発生している。今回の水漏れ事故を起こしたALPSは、稼働停止中だった。東電は漏れた水は建屋内の堰内に留まっており、外部への影響はないと説明してる。漏れた水は、配管内に溜まった系統水とみている。

 

 水溜まりカ所と弁の接続部の滲み部分等の放射線量の測定結果は、周辺の線量と同等だったという。東電は今後、原因を調べ修理する、としている。ALPSは導入後、まだ3年程度しか経っておらず、設備の老朽化は考えられないことから、管理の不十分さを示す事例といえる。

 

http://www.tepco.co.jp/press/mail/2016/1349801_8708.html