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レオナルド・デカプリオさん、国連で「グローバル市民」表彰。「『極めて限られた著名人たち』が温暖化に疑念を持っている」と、トランプ氏らを揶揄(RIEF)

2016-12-18 23:05:32

 

 米俳優で環境保護活動でも知られるレオナルド・デカプリオさんが先週末、国連で記者会見、「気候変動は最大の経済的機会だ」と、トランプ次期米大統領を意識した発言を行った。

 

 デカプリオさんは、環境保護活動を評価され、国連から「グローバル市民」として表彰を受けた。受賞式後の国連記者との会見で、「世界の科学者たちの圧倒多数が、気候変動は人為によるもので、緊急の対応が必要と結論づけていることに、極めて限られた数の著名人が、まだ否定している」と述べた。

 

 デカプリオさんは名指しはしなかったが、「極めて限られた著名人」というのが、トランプ次期米大統領と、同氏を取り巻く政権移行チーム等を指していることは明白。さらに「気候変動の『真実』は、山火事のように広がっている」と警告を発した。

 

 トランプ氏は、大統領選挙期間中、パリ協定の離脱に言及した。また、選挙勝利後、石油メジャー最大手のエクソン・モービルCEOで親ロ派のレックス・ティラーソン氏の国務長官指名を決めるなど、自らが温暖化懐疑の姿勢を明らかにするとともに、懐疑論者を政権に重用する姿勢を示している。

 

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 デカプリオさんは、今月初めに、トランプタワーを訪問し、トランプ氏と同チームの面々と面談、この日、発言した趣旨の「温暖化対策こそ数百万の雇用を生む」との主張を伝えている。ビジネスマンのトランプ氏にビジネスの視点を持つよう、求めた形だった。

 

 デカプリオさんは、「人類の過去100年以内の汚染に基づく繁栄によって、われわれ人類は自らの生存を危機にさらしている」と、温暖化問題が人類の“業”を映すものであるとの見方を示し、危機感を強調した。

 

 しかし、「問題を解決するための戦いは、まだとても終わりには程遠い状況にあり、パリ協定の実現を進めるとともに、さらに協定を超えるような行動が必要」とも述べた。

 

 特にパリ協定については「協定は、われわれが支援し、はぐくんでいなけばならない貴重な成果だ。われわれは後戻りできない(There is no turning back)」と主張した。