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日本鉄鋼連盟、メキシコの鉄鋼団体とエネルギー管理・CO2削減などで協力関係構築。鉄鋼所の省エネ基準のISO14404普及等で、JCMプロジェクト目指す(RIEF)

2017-02-22 16:09:53

tetsurenキャプチャ

 

 日本鉄鋼連盟は21日、メキシコの鉄鋼業界団体と温室効果ガス排出量削減など環境分野で協力関係を結んだと発表した。すでに先週、メキシコ市において「エネルギー・環境保全ワークショップ」を開催、製鉄所でのエネルギー消費とCO2排出の国際規格「ISO14404」のメキシコ側への普及に向けた意見交換を行っている。

 

 鉄鋼連盟が途上国の鉄鋼団体と、エネルギー・環境分野での協力関係を結ぶのは、中国、インド、東南アジア諸国連合に次いで4カ国・地域目となる。日本の鉄鋼業界は、ISO14404に基づくエネルギー管理で先行しており、メキシコ側は同管理技術や、日本政府が推進している二国間クレジット(JCM)制度などへの関心が高い。

 

 メキシコ側のカウンターパーティは鉄鋼生産協会(メキシコ市)。今後、両国で年1回、定期会合を開くことや省エネ・環境保全に関する技術交流を行うことで合意した。今年6月には鉄連側の専門家がメキシコの製鉄所を訪問して、日本の視点での省エネ診断を行うほか、9月にはメキシコで定期会合を開くという。

 

 トランプ政権の反移民政策や北米自由貿易協定(NAFTA)見直し方針で、メキシコの経済の先行きには懸念感も漂う。だが、鉄連は、メキシコ経済そのものは基本的に堅調で、自動車産業を中心に経済成長が続き、鉄鋼製品に対する需要も安定した伸びが見込まれる、とみている。

 

 そうした鉄鋼需要とパリ協定基づく温暖化対策の実施を受けて、メキシコでもCO2排出量の多い鉄鋼業の温暖化対策として、省エネ余地の大きいエネルギー管理技術の向上が有力とみられている。日本とメキシコとのJCM協定は、2014年7月に締結されている。ただ、同協定に基づく実際の案件はまだ実現していない。鉄鋼業のエネルギー管理は有力候補とみられている。

http://www.jisf.or.jp/news/topics/20170221.html