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ノルウェーの肥料会社、世界初の全自動コンテナ船開発へ。CO2排出ゼロ。無人の自動航行も可能。2018年後半に就航(RIEF)

2017-05-11 22:37:06

Yaraキャプチャ

 

 ノルウェーの肥料大手メーカーのヤラ・インターナショナル(Yara International)は、世界で初めてCO2排出量ゼロの完全電気コンテナ船を来年後半に、就航させる計画である、と発表した。この「ゼロエミッション・コンテナ船」は、年間、トラック輸送の4万回分にCO2を削減するほか、2020年には無人で自動航行するという。

 

 発表されたコンテナ船は、同社の創業者の一人であるクリスチャン・ビルケラン氏の名前をとって、「ヤラ・ビルケラン号」と呼ばれる。ヤラ社と工業グループ企業のコングスベルグ(Kongsberg)が共同で開発する。ノルウェー南部にある同社の工場から、肥料製品輸出のための港湾までの間をつなぐコンテナ船として就航する計画。

 

 同船の航行範囲は65カイリ(約120km)以上、12~15ノット(22~27km)で航行する。一度の航海で約100個のコンテナを輸送できる。2018年後半に就航する際には船乗りが乗り込むが、19年には遠隔操作での航行とし、2020年には完全な無人の自動航行に移行する。

 

 同社のCEO、 Svein Tore Holsether氏は「この新たなゼロエミッション船は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献し、世界の海運事業を抜本的に変革するゲームチャンジャ―となるだろう」と自賛している。

 

 現在、同社はPorsgrunn 工場で生産した肥料製品を、いったんトラックで二つの港湾(Brevik、 Larvik)に輸送、そこから世界中に輸出している。この陸上輸送には毎日100回以上のディーゼルトラック運行が必要だが、新コンテナ船による海上輸送に切り替えることで、トラックの騒音・振動・ホコリ等の減少、交通渋滞、交通事故のリスク等低減、さらにCO2、NOxの排出量も大幅に削減できる。CO2の排出量は年間678㌧減らすことができる。

 

 自動運航船の建設は、コングスベルグが担当し、駆動力は最新鋭の蓄電池を活用する。センサーや自動航行システムなども独自開発する。蓄電池の電力の大半はノルウェーに多い水力発電所から供給されるため、発電時のCO2排出量もゼロとカウントできる。

 

 ヤラ社は、1905年にビルケラン氏らが創業したノルスクハイドロ(Norsk Hydro) が母体。同社は世界屈指のアルミニウム企業であるとともにエネルギー事業も展開している。肥料部門は、2004年に分離され、ヤラ社として独立した。アンモニア、硝酸塩、NPLs(窒素・リン酸・カリウム)等の生産で世界最大を誇る。

 

http://yara.com/media/press_releases/2103105/press_release/201705/yara-and-kongsberg-enter-into-partnership-to-build-worlds-first-autonomous-and-zero-emissions-ship/