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関西電力・高浜原発再稼働、モニタリングに課題 重大事故発生時に、滋賀県への放射能拡散で琵琶湖は長期汚染の懸念(京都新聞)

2017-05-18 02:04:07

biwakoキャプチャ

 

 関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)が17日、約1年3カ月ぶりに再稼働した。福井県の若狭湾岸の原発で重大事故が発生すると、滋賀県内には気象条件次第で琵琶湖上や琵琶湖東岸にも放射性物質が拡散すると予測されている。滋賀県は放射性物質の測定機器(モニタリングポスト)の増設を進めているが、目に見えない拡散を的確に捉え、安全性をどう確保するかに課題を残している。

 

写真は、関西電力高浜原発の重大事故を想定した原子力防災訓練で、琵琶湖の水を採取する関電職員。迅速な放射性物質測定が可能かが課題になっている(2016年8月27日、滋賀県長浜市西浅井町))

 


 滋賀県が2011年、福島第1原発事故を参考に24時間の被ばく量を積算した結果によると、最も滋賀県内に拡散すると予測された関電美浜原発(福井県美浜町)での事故の場合、同原発から約30キロの緊急防護措置区域(UPZ)の外でも、放射性ヨウ素による被ばくの恐れがある地点があった。

 


 高浜原発の場合、滋賀県は影響はないとみているが、京都府の予測では、高島市に屋内退避が必要な放射線量が観測される場合もあるとしている。

 

 滋賀県は固定型のモニタリングポスト15基のほか、可搬型モニタリングポスト12基、測定装置を積んだモニタリングカーを2台所有している。本年度中には固定型を15基追加して計測網を拡充する方針だが、配備は各原発のUPZ圏に入る高島、長浜両市内に集中しており、UPZ圏外への設置は8基にとどまる。事故時にはUPZ圏内にある可搬型やモニタリングカーを出動させて計測する方針だが、大規模地震などとの複合災害時には陸路が寸断される可能性も指摘されている。

 

 琵琶湖の水のモニタリングにも課題を残す。県の予測では、琵琶湖に放射性物質が飛散した場合、北湖面積の最大30%、南湖は最大40%で飲料水としての摂取制限基準値を超え、その期間は北湖で最長10日間、南湖で7日間に及ぶ可能性があるとされている。

 

 原発事故時には、県や関電職員が湖水を採取して放射性物質の濃度を調べるが、県衛生科学センター(大津市)などへ水を持ち込む必要がある。県原子力防災室は「住民避難と同様、道路状況では測定に支障が出る恐れもある。ヘリコプターなどの活用も考える必要がある。多層的な態勢の整備とともに、住民に緊急時の対処法を伝える講座や訓練も進めていきたい」としている。

http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20170517000172