「原発が地域の灯を消し、太陽光がつける」。NTTファシリティーズら 福島県南相馬市の原発被災地で、メガソーラー建設へ。売電収入の一部を地域復興に充当(RIEF)
2017-05-28 23:54:25
NTTファシリティーズと、福島市を地盤とする重電メーカーの北芝電機は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響を受けた南相馬市小高地区で、メガソーラー建設に乗り出す。発電量は14.3MW、想定年間発電量は1万5900MWh。来年9月の稼働を目指す。売電収入の一部は原発事故被災地の復興事業に充当する。
両社は福島市内に南相馬川房発電合同会社を設立した。メガソーラーは「南相馬川房発電・メガソーラー発電所」。東電福島原発からの放射性物質汚染の影響を受けた農地を地権者23人から賃借する。
敷地面積は約26万㎡。発電量は一般家庭約4400世帯分の消費電力に相当する。発電した電力は固定価格買い取り制度(FIT)を活用して全量を東北電力に販売する。
事業は福島県再エネ復興支援事業の補助金対象となる。竣工後は発電収益の一部を福島県再生可能エネルギー復興推進協議会を通じて、避難解除区域等の12市町村での地域貢献(復興支援)事業に充当する予定。
NTTファシリティーズと北芝電機は、同じく被災地で東電福島第一原発の所在地でもある大熊町でも、発電容量11.7MWの「大熊エネルギー・メガソーラー」の建設に取り組んでいる。7月1日に竣工する予定。大熊町では、2015年12月に、福島県や自治体、地元の東邦銀行などが出資した福島発電が運営する「大熊ふるさと再興メガソーラー発電所」(出力2MW)がすでに稼働している。http://rief-jp.org/ct1/69811
原発が地域の「灯」を消して、太陽光が「灯」をともす、というわけだ。