一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

 　トランプ米大統領がパリ協定からの米国の離脱を宣言したことで、世界が揺れているが、協定の締結の地となったフランスのマクロン大統領の米国民に対する演説が話題を集めている。マクロン氏は1日深夜、パリの大統領府（エリゼ宮）からテレビ演説し、「気候変動で勘違いをしてはならない。（パリ協定以外の）プランBはないのだ。なぜなら地球の代替はないからだ」と述べた。

　マクロン氏は、大統領府からのテレビ演説で、フランス語と英語の両方で語りかけた。仏大統領が大統領府から英語で演説をしたのは過去例のないという。マクロン氏は、最初にフランス語で話し始めてから、トランプ大統領の協定離脱の決断について英語に切り替えて語った。

　「（トランプ氏は）米国にとっても、米国民に対しても、地球の将来にとっても間違いをおかしたことになる」と指摘。トランプ氏とも直接、5分間の電話で自らの考えを伝えたと表明した。

　特にトランプ氏が協定の見直しや、新たな協定のための再交渉する考えを示していることに対して、マクロン氏は「プランB（代替案）はない。地球Bはないからだ（Don’t be mistaken on climate; there is no plan B because there is no planet B）」と述べ、トランプ氏の再交渉戦術を全面否定したことを明らかにした。

　マクロン氏はドイツのメルケル首相とも直接、電話会談し、パリ協定を成功に導くために、両国が新たなイニシアティブをとることで一致したと伝えた。

https://qz.com/997008/emmanuel-macron-skewers-trump-in-the-first-ever-english-address-from-the-elysee-make-our-planet-great-again/