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三井住友建設、独自開発の太陽光発電水上フロートシステムで自ら発電事業に乗り出す。香川県の農業用ため池で、出力2600kW(RIEF)

2017-06-07 11:49:37

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  三井住友建設は、自社開発した水上太陽光発電フロートシステムを活用して、香川県の農業用ため池で、自ら発電事業に乗り出した。このほど現地で地鎮祭を行った。今年11月に出力2600kWの設備を稼動させる予定だ。

 

 同社が開発した太陽光発電フロートシステムは、太陽光パネルを乗せて水面に浮かぶフロート部分に採用する発泡スチロールが、従来の中空型ではなく、充填型になっている。その分、強度が従来型よりも3-5倍高いという。また、軽さもほぼ同じくらいで、水面に浮かべた場合の強風時などでも対応力がある。

 

 水上フロート型の太陽光発電は、水面上に浮かべるので、日射をさえぎる障害物が少なく、発電効率がいいとされる。また、通常の太陽光発電では、発電に伴って表面温度が上昇して発電効率が低下する問題があるが、水面の冷却効果で温度上昇を抑えることができる。パネルの土台となる土地の造成、伐採、地盤改良などの工事が不要なほか、池などで問題となるアオコの異常発生を防ぐなどの環境面のプラス効果も期待できるという。

 

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 三井住友建設ではこれまでに、施工中のものを含めて国内で4件、海外で2件の販売実績がある。今回、同社自らが、自社製品を使った発電事業に乗り出した。発電するのは、香川県木田郡三木町の農業用ため池「平木尾池」。同池の水面に約9500枚の水上太陽光発電用フロートを並べる。総出力2600kWで、発電量は年間290万kW。完成および運転開始時期は11月を予定。事業期間は20年間の予定。

 

 同社は、今回建設、運営する発電所を通じて、収益力を強化するとともに、関連技術やノウハウを開発、取得し、営業活動にも生かす、としている。

http://www.smcon.co.jp/2017/060519304/