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積水ハウス、賃貸アパートでも「ゼロエネ住宅(ZEH)」を開発・実現へ。金沢市で第一号を建設。入居費高くても光熱費が低く、実質生活費割安に(RIEF)

2017-06-27 18:45:03

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 積水ハウスは、賃貸住宅で太陽光発電などを整備し、エネルギー使用がネットでゼロの「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」を開発、2018年初めに第一号を石川県金沢市に建設すると公表した。賃料は月5000円ほど高くなるが、入居者は一定量まで電気代を払わなくてもいいことから、実際の生活費は割安になる可能性が高いという。

 

 積水ハウスはこれまでも、2013年から戸建ての分譲住宅においてZEH化を進めており、累積販売棟数は28195棟(今年3月末時点)に達している。2016年度のZEH比率は74%にまで上昇している。ただ、賃貸の主流である集合住宅については、住戸数に対して、太陽光パネルを乗せることのできる屋根面積が相対的に小さいことから、国が定めるZEH基準を満たすことが困難だった。

 

 そこで同社では、太陽光パネルだけにこだわらず、省エネを強化して、窓に高断熱複層ガラスを採用して断熱性能を高めるほか、高効率エアコン、高効率ヒートポンプ給湯器、節湯水栓、LED照明等を幅広く採用することで、太陽光パネルの発電量を一戸当たり平均2.4kWでも対応可能とした。その結果、日射量の少ない地域でもZEH化が進む利点も見出した。

 

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 賃貸ZEH第一号となる金沢市の集合住宅は、重量鉄骨造アパートで8月に着工。来年1月中旬に完成予定。一般住戸は13戸で、店舗が1戸。屋根に設置する太陽光発電は31.5kWの能力を持つ。全世帯の駐車場に電気自動車用充電コンセントが付くほか、店舗前には急速充電器も用意する予定。

 

 同社は集合住宅でのZEH化の開発に力を入れており、昨年末には名古屋市内でZEH仕様の分譲マンションの建設発表(完成は19年の予定)している。

 

 ZEH(ゼッチ)は、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称。住宅の高断熱かと省エネ設備の使用、太陽光発電などによる創エネ等を組み合わせ、年間の一時エネルギー収支を概ねゼロにできる住宅のことをいう。

http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2017/06/26/20170626.pdf