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原子力規制委員会、長崎・対馬で、70km先の韓国の原発事故に備えた放射線監視体制整備。国内初の設置。北朝鮮の核関連の放射線監視も(西日本新聞)

2017-07-24 13:23:49

kurikoriaキャプチャ

 

  原子力規制委員会が、長崎県・対馬北端に、韓国の原発事故や北朝鮮による核実験に備えた放射線監視装置(モニタリングポスト)を、年内にも設置することが分かった。事務局の原子力規制庁によると、海外の原発事故や核関連対応に絞った監視装置の設置は国内初となる。

 

 対馬北端は、原子炉が複数ある韓国の古里(コリ)原発(釜山市、蔚山市)から約70キロの距離にある。100キロ以上離れた玄海原発(佐賀県玄海町)より近く、北朝鮮情勢も緊迫しているため、規制庁によると「朝鮮半島に最も近い対馬で、不測の事態をすぐに検知できる態勢を整えるべきだと判断した」という。

 

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 設置を計画するのは、対馬北端の2次離島(大きな離島の周辺に点在する小島)、海栗(うに)島にある航空自衛隊分屯基地の敷地内。対馬では、島北端から約50キロ南の厳原町に、環境省が放射線を含む大気中の汚染物質を測定する装置を置いているが、国内での原発事故や大気汚染の監視が主な目的。規制庁は「対馬は南北に長く、新たな装置で観測網を充実させたい」としている。規制委は既に、対馬市に設置方針を伝えている。

 

 韓国では昨年秋、南東部で韓国最大規模の地震が発生、原発事故への不安が対馬でも高まりつつある。対馬市の比田勝尚喜市長は「朝鮮半島で原発事故などがあれば、風向きによっては島民に放射線被害が懸念される」として早期設置を求めている。

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/345136/