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中国、現行第5次五か年計画終了年次(2020年)に、太陽光発電の発電量を現行の2.3倍強から230MWに拡大方針。国家エネルギー局(NEA)が目標設定(RIEF)

2017-08-01 23:37:01

Chinaキャプチャ

 

 中国の国家エネルギー局(National Energy Administration:NEA)は、現行の第13次5か年計画に沿って2020年末の太陽光発電の導入目標の新たなガイドラインを公表した。それによると、現行の100GW強を約2.3倍上回る最大230GWに達するとしている。中国の太陽光発電の導入ペースが継続するかどうかで議論が起きているが、当局はあくまでの強気の見通しのようだ。

 

 今年上半期の中国の太陽光発電累積導入量は、100GWを超え、101.82GWに達した。国際エネルギー機関(IEA)の統計では、2016年の累積量が78.08Gだったのが、一気に100GW台に乗せたことから、市場では「導入の勢いが前倒し過ぎる」との懸念論も出ていた。

 

 しかし、NEAは5か年計画 (2016-2020年)に伴う導入目標量を 2年間前倒しし、190GW~200GWと設定した。これは、個人住宅等に設置する自家発電主体の太陽光や、貧困層対策の設備を除外した数値dで、これらをすべて含めると、230GWに達するという。最低導入目標は86.5GWに置いている。

 

 高効率のモデュールの配備を促進する中国版「トップランナー」プロジェクトによる年間8GWの導入量を含めている。 ただ、民間コンサルタントの推計ではもっと増えるとの見方もある。

 

 he Asia Europe Clean Energy (Solar) Advisory Co (AECEA)のFrank Haugwitz氏によると、家庭用の自家発電を主とする太陽光発電は、現行の5カ年計画では累積枠としては考慮していない。しかし、 現在すでに15GW分が住宅の自家発電用として導入されており、2020年までに40~45GWが追加され、累積では60GWに達するとみている。

 

 AECEAは「中国市場の太陽光発電への全体的な需要は引き続き、5カ年計画を通じて、上向きで推移すると期待される」とみている。ただ、目標達成の課題として AECEAは、固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格の 変更や、国全体での電力網への再エネ電力の接続容量を確保できるか、という点も指摘している。

 

 またNEAは、今年7月から導入した「グリーン電力認証制度」を来年にはFITに代えて、義務化する方針を打ち出しているが、こうした制度変更が太陽光発電電力への需要をどう変化させるかも、不確定要素といえる。http://rief-jp.org/ct4/71043

http://www.nea.gov.cn/