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独人権NGO「Ethecon」、2017年「ブラック・プラネット賞」を独武器メーカーのラインメタル社に贈呈。主要投資家のBlackrock等のCEOも表彰。日本の自衛隊にも武器を納入(RIEF)

2017-09-26 22:31:19

arms1キャプチャ

 

 ドイツの人権NGOのEtheconは2017年の「ブラック・プラネット賞」をドイツの武器メーカーのラインメタル(Rheinmetall)社のCEOら経営者と、同社の主要投資家である米国拠点の世界最大の運用会社のBlackrockと英Prudential Plcの経営者たちを選んだ。対象企業だけでなく、当該企業の主要投資家にも「ブラック活動」の責任を問う形だ。

 

写真は、ラインメタル社の製品である装甲車)

 

 一方、人権・環境分野に貢献した2017年ブループラネット賞は、ドイツの環境・平和活動家のHanna Poddig氏に贈られた。

 

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   Etheconは2006年から毎年、最も地球環境を破壊し、人類に最悪の問題を生じさせた人間もしくは企業にブラック・プラネット賞を、反対に地球環境や人権擁護のために貢献した人や団体にブルー・プラネット賞を贈呈している。2011年には福島第一原発事故を引き起こした東京電力と同社の清水元社長、勝俣元会長らを「ブラック企業・経営者」に選出した。Etheconの代表団は翌2012年に、表彰のトロフィーを贈呈するために、代表団が東電を訪問している。http://rief-jp.org/ct10/12278?ctid=72

 

 今回の「世界最悪のブラック企業」として選ばれたラインメタル社は、ドイツのデュッセルドルフに本社を置く軍需・防衛分野の製造メーカー。最近は自動車部品や電子部品も製造、総合エンジニアリング・グループとして知られる。主力火器の滑腔砲の120mmL44は、西側の主要国の主力戦車の標準装備になっており、日本の自衛隊の90式戦車にも使われている。

 

 受賞対象は、企業としてのラインメタル社とともに、取締役会会長のArmin Papperger氏、監査役会会長の Ulrich Grilloの二人、さらにBlackrockのCEOのLarry Fink氏、 Prudential会長のPaul Manduca 氏ら を名指ししている。 11月18日にベルリンで表彰式を開催する予定。ラインメタルの2人の経営者やBlackRockなどのCEOらを招待する予定という。

 

2012年、東電の株主総会時に「ブラック・プラネット賞」贈呈のために来日したEthecon代表ら
2012年、東電の株主総会時に「ブラック・プラネット賞」贈呈のために来日したEthecon代表ら

 

 Etheconは、ラインメタルと主要投資家の受賞理由として、「利益最大化を追求し、その結果、環境や人権、平和を踏みにじってきた。特にラインメタルは戦争を促進し、人権を台無しにし、環境を破壊してきた。さらに不正な武器取引や脱税、戦争商人にも関係してきた」などをあげている。

 

  ブループラネット賞の環境・平和活動家のHanna Poddig氏は、戦争反対を徹底した活動を展開しており、その不屈の闘志を評価された。

https://www.ethecon.org/en/793