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JFEエンジニアリング、愛知豊橋市で下水汚泥、生ごみ等を複合処理・発電するバイオマス発電施設を完成。PFIで運営へ。複合化でコスト削減、効率発電(RIEF)

2017-10-10 10:17:05

JFE2キャプチャ

 

 JFEエンジニアリングは、公共事業を請け負うPFI(Private-Finance-Initiative)事業として、愛知県豊橋市で、下水汚泥、生ごみ等を複合的にメタン発酵処理し、バイオマスガスを発電するバイオマス発電事業を実施する。これまで、それぞれ別々の処理はあったが、複合化して廃棄物を資源化する本格的システムが完成したことになる。

 

 完成した施設は、「豊橋市バイオマス利活用センター」。JFEエンジニアリングは施設を管理・運営する特別目的会社(SPC)の豊橋バイオウィルを設立。このほど、発注者である豊橋市主催で竣工式典を行った。

 

 豊橋バイオウィルの資本金は1億円。JFEエンジニアリング(出資比率60%)、鹿島建設(29%)、鹿島環境エンジニアリング(10%)、オーテック(1%)で構成している。

 

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 これまで、下水汚泥、し尿・浄化槽汚泥、生ごみなどは、同市においても、それぞれ別々に処理されてきた。今回の施設は、これを集約してメタン発酵処理し、生成したバイオガスを燃料として発電するシステムだ。複合処理により、処理コストが削減されるほか、これまで回収していなかった廃棄物エネルギーを有効活用できるほか、メタン発酵に伴い発生する残渣も炭化して燃料化できるという。

 

 発電電力は日量2万4000kWhで、年間680万kWh。一般家庭1890世帯分の電力をカバーする。炭化燃料は日量6㌧生成する。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を活用して、売電する。

 

 佐原光一豊橋市長は「ごみや下水汚泥を資源とするこの先進的な取り組みが日本全国でスタンダードなものになればと願っている」と述べている。


 
 JFEエンジニアリングは、今回の豊橋の施設をモデルとして、全国の自治体に向けても、廃棄物処理の複合処理化を提案していくとしている。また国内だけでなく、急激な都市化が進み、電源不足のほか、下水汚泥や生ごみの処理が課題となっている東南アジア等への展開も進めていく。

 

http://www.jfe-eng.co.jp/news/2017/20171004091100.html