深刻さを増すインドの大気汚染。学校の休校を余儀なくされる子供たちが、抗議のデモ行進。「私たちの未来を守れ!」と(RIEF)
2017-11-16 13:11:48
危機的な大気汚染が続いているインドの首都ニューデリーで、学校の休校を余儀なくされている子供たちが15日、マスク姿で抗議のデモ行進を行った。
このデモ行進は国連の支援で、市内の15のパブリックスクール似通う子供たちが参加した。子供たちは思い思いのメッセージを表したプラカードやゼッケンなどを掲げ、全員がマスク姿で、市内を行進、大人たちに抜本的な解決を求めるメッセージを伝えた。子供たちの行進は、ニューデリーだけでなく。デリー、パンジャブ、ビハール、ラジャスタン、西ベンガルなどの各地で展開された。
現地の報道によると、首都での行進に参加した13歳のCharvi Thakkarさんは「大気汚染の影響で、おばあさんやおじさん、兄弟も十分に呼吸ができない状態。汚染をすぐに止めてほしい。私たち子供が十分に呼吸ができないと、次の世代に未来はなくなってしまう」と訴えている。
インドでは、この季節は、農地での野焼き煙と、混雑する自動車排ガス、街角で暖を取る人々の焚き火、石炭火力発電の排ガスなど、多様な要因が重なって、世界でも最悪の大気状態になる。特に今年は、ひどいという。航空会社の中には、同地への運航を停止したところも出ている。http://rief-jp.org/ct4/74370?ctid=75
ニューデリー当局は、視界が見えない状況を改善するため、ヘリコプターで水を散布する計画を立てたが、根本的な解決にならないことから断念した。環境NGOのVasu Primlani氏は「おカネをかけなくても、人々に自動車の運転を効率的にする指導や、農民に野焼きを止めるよう、指導するだけでも大きな改善が得られるはず。当局はそうした活動を広げるべきだ」と批判している。