HOME |ブラック企業大賞2017、ノミネート企業が発表される。 「NHK」「ヤマト運輸」「パナソニック」など9社。「NHK」が大本命かな(?)(RIEF) |

ブラック企業大賞2017、ノミネート企業が発表される。 「NHK」「ヤマト運輸」「パナソニック」など9社。「NHK」が大本命かな(?)(RIEF)

2017-11-27 18:51:18

blackkigyouキャプチャ

 

  パワハラやセクハラ、長時間労働、残業代未払いなど、法令違反が常態化する「ブラック企業」を特定し、働く環境の改善を目指す「ブラック企業大賞企画委員会」が2017年度の大賞候補の9社をノミネートした。ノミネートされたのは、女性記者が過労死した日本放送協会(NHK)、残業代未払い問題等のヤマト運輸、過労自殺のパナソニックなど。

 

写真は、27日に開いたブラック企業大賞実行委員会の記者会見の模様)

 

 2017年の大賞候補の選定は、弁護士やジャーナリスト、労働組合関係者ら11人で構成する「ブラック企業大賞実行委員会」が選んだ。選考基準は公表されていない。ノミネートされた9社は、ウェブサイトで公表し、「一般投票」を受け付ける。また12月23日に受賞式を開くが、その際にも「投票タイム」を設けるという。一般投票と投票タイムの得票を合わせて、ウェブ投票賞を選ぶ。ウェブ投票賞以外の各賞は、、実行委員会が選ぶ。

 

投票サイトは⇒ http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=122118

 

 2016年度は11社がノミネートされ、新入女子社員の過労自殺事件を引き起こした広告代理店の「電通」が大賞に選ばれたほか、ウェブ投票賞と特別賞に、従業員に対するパワハラ問題を起こした日本郵便株式会社が選ばれている。

 

 Blackkigyou 2キャプチャ

 

 今年度の候補としてノミネートされたのは以下の9社。委員会は各社に授賞式への招待状を送ったというが、過去5回の表彰でも、出席した企業はないという。大賞を受賞すると、副賞として「労働六法」を贈呈する。

 

・ゼリア新薬工業株式会社:2013年5月、新人研修中に男性社員(22)が自殺し、2015年に労災認定を受けた。研修中に「強い心理的負荷」を受け、精神疾患を発症した。

 

・株式会社いなげや:2014年6月、スーパーの店舗チーフだった社員が倒れ、亡くなった。2016年6月に労災認定された。代理人によると、時間外労働は96時間におよび、サービス残業も行われていたという。

 

・パナソニック株式会社:2016年6月にパナソニックデバイスソリューション事業部の富山工場に勤務する40代男性社員が自殺。2017年2月に過労自殺と認定された。2016年5月の残業時間は100時間越えだったという。

 

・新潟市民病院:2016年1月、女性研修医(当時37)が自殺。月251時間も残業。2017年5月に過労自殺として労災認定。

 

・日本放送協会(NHK):2013年7月、当時31歳だった女性記者がうっ血性心不全で死亡。2014年に過労が原因として労災認定された。時間外労働は月159時間に及んだという。

 

・株式会社引越社・株式会社引越社関東・株式会社引越社関西(アリさんマークの引越社):営業職だった男性社員をシュレッダー係に配転したり、懲戒解雇を言い渡し、「罪状」として顔写真を張り出すなどした。都労委は、これらは労組に入ったことをきっかけにしたもので、会社の行為は「不当労働行為」と認定された。

 

・大成建設株式会社・三信建設工業株式会社:「新国立競技場」の工事で、三信建設工業の新人男性社員(当時23)が2017年3月に自殺し、10月に労災認定された。自殺前の時間外労働は190時間。元請けの大成建設も、行政指導された。

 

・大和ハウス工業株式会社:埼玉西支社の営業職だった20代男性に違法な時間外労働があったとして、2017年6月に労基署から是正勧告を受けた。2015年5月には109時間の時間外労働をしており、2016年5月に退職を余儀なくされた。

 

・ヤマト運輸株式会社:2016年12月、神奈川平河町支店のセールスドライバーへの残業代未払いで是正勧告を受けた。2017年5月にはパート従業員の勤務時間改ざんと賃金未払いがあったとして、西宮支店が是正勧告を受けた。また、17年9月には博多北支店のセールスドライバーに月102時間の違法残業をさせていたとして、法人と幹部社員が労働基準法違反の疑いで書類送検されている。

 

http://blackcorpaward.blogspot.jp/