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エコなレストランを認定する「飲食店版エコマーク」第一号に吉野家やモスバーガーなど5社認定。日本環境協会が評価(RIEF)

2017-12-28 13:03:06

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  公益財団法人日本環境協会は、新たに開発した環境にやさしい「飲食店」を認定するエコマークを、牛丼の吉野家、モスバーガーなど5社に付与したと公表した。店舗から出る食品廃棄物の削減や、環境に配慮した食材の仕入れ、省エネルギー機器の導入などの活動を評価する。消費者のお店選びの基準に「エコ」の要素が加わるかもしれない。

 

 「エコレストラン」の認定を受けたのは、吉野家、モスバーガーのほか、プロント、名鉄レストラン、レストランデニーズの5社。

 

 エコマークは第三者が評価する環境ラベル。これまでは事務用品等のモノの取得が中心だったが、今年9月に飲食店の認定基準が開発された。同基準は6つの評価カテゴリーに分かれる。①環境に配慮した食材と仕入れ②食品ロス削減とリサイクル③店舗の省エネと節水④店舗備品・設備の環境配慮⑤環境を意識した店舗運営⑥環境コミュニケーションだ。これらのカテゴリーごとに配点し、25ポイント以上の得点をあげた場合に認定される。

 

 新基準の第一号認定(認定番号17505001)となった吉野家は、CSRとして「私たちは、地球環境や資源保護に努めた事業活動を実践するとともに、有益な社会事業などに参画することにより、社会的な責任を果たします」と明言している。今回のエコマーク取得はその一環の活動を評価されたことにもなる。

 

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  吉野家の場合、店舗で使用する牛丼等の食材から出る牛脂を回収して工業用せっけんメーカーに供給するなど、廃棄量の削減に取り組んでいる。また、計量データからご飯の盛り付け量を調整し、食べ残しの発生を抑制している。今後、2020年までに全店舗へ発光ダイオード(LED)照明を導入する予定という。「エコな牛丼店」というわけだ。

 

吉野家ホールディングスの河村泰貴社長は「エコマークは子どもの文房具に使われるなど身近。従業員への教育になる」とのコメントを出している。河村社長は当初、エコマークの取得に反対だったが、従業員の作業負担にならないことが分かって認証を推進したという。

 

エコマーク
エコマーク

 

 

 モスバーガーは、日本で生まれのハンバーガー専門店。1972年のオープン当初から、商品は作り置きをせず、ひとつひとつ注文を受けてから作るアフターオーダー方式で提供しており、食品ロスの減少を心がけている。食材も、国内の協力農家で農薬や化学肥料に頼らない栽培方法で育てられた「モスの生野菜」を全店導入している。

 

 レストランデニーズは、店内の照明をすべてLED化し、空調も最新の省エネタイプへの切り替えを進めるなど、店舗の快適空間づくりとエコの両立した店作りを推進している。

 

https://www.ecomark.jp/restaurant/505V1_a.pdf