HOME8.温暖化・気候変動 |17年世界平均気温、過去2番目の高さ。温暖化進行で3年連続の高温を記録。世界気象機関(WMO)が発表(RIEF) |

17年世界平均気温、過去2番目の高さ。温暖化進行で3年連続の高温を記録。世界気象機関(WMO)が発表(RIEF)

2018-01-22 07:05:05

WMO1キャプチャ

 

   世界気象機関(WMO)は、2017年の世界の平均気温は、観測史上、2番目に高かった、と発表した。史上最高だった16年に次ぐ記録で、15年から3年連続の高温の年になった。WMOは「温室効果ガスの濃度上昇により気候変動が継続していることを明確に示している」と警告している。「地球温暖化が長期的に進行していることを明確に示している」と警告した。

 

 WMOによると、17年の平均気温は14.8℃で産業革命前と比べて1.1度の上昇となった。これは15年と同レベル。16年は産業革命前比で1.2度上昇と過去最も高かった。ただWMOは、16年に高温をもたらす要因となった強力なエルニーニョ現象が17年には発生しておらず「エルニーニョがなかった年としては最も高温だった」と指摘している。

 

 また、米航空宇宙局(NASA)も独自の観測データを元にして、17年の世界の平均気温は1951年から80年までの平均値と比べて0.9度高かった、と公表した。

WMO2キャプチャ

 世界的に気温の上昇が続いていることについて、WMOのターラス事務局長は「個々の年の世界平均気温ランキングの動きよりも、長期的な気温の傾向の方が重要。世界の気温は上昇傾向にある」と明言した。

 

 温暖化防止で合意した国際的枠組みのパリ協定では、今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにし、産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑えることを目指している。だが、今回の発表データによると、すでに目標の半分以上の温暖化が進行してしまったことを示している。

http://scienceportal.jst.go.jp/news/newsflash_review/newsflash/2018/01/20180119_01.html