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中部電力浜岡原発。廃棄物減容処理施設で放射性汚染物質が漏洩・堆積。排水経路の設計と異なった施工の可能性も浮上。施設の安全性に疑念(RIEF)

2018-01-29 06:30:17

hamaoka2キャプチャ

 

 中部電力の浜岡原子力発電所(御前崎市佐倉)の廃棄物減容処理装置建屋で、基準を上回る放射性物質を含む粒状の樹脂が漏れた事故が起き、同時に、現場の排水経路の施工が図面と異なる可能性があることが分かった。設計図面を無視した施工をしていたとすると、施設の安全性にも疑念が生じる。

 

写真は、廃棄物減容処理施設内で漏れて固まった放射能汚染の樹脂)

 


 中電によると、施設内で漏れた樹脂は同建屋2階の換気系主排気ユニットで18日に見つかった。排水升の周囲に約80cm×約130cmの範囲で広がっていた。放射性物質の表面汚染濃度は1㎠当たり105ベクレル。原子炉施設保安規定で定める同40ベクレルを倍以上、上回った。

 

 樹脂の堆積物を採取・分析したところ、放射能量は200万ベクレル、その放射能量から算出した表面汚染濃度は1㎠当たり190ベクレルだった。同施設では同様のトラブルが昨年5月にも発生し、中電が関連を調べている。外部への影響はないとしている。

 

図面と施工の食い違いが見つかった処理施設の概要
       図面と施工の食い違いが見つかった処理施設の概要

 

  今回の事故では、放射性物質を含んだ排水が配管を逆流し排水升から吹き上がったとみられる。ただ、図面と施工の不一致が影響したかどうかも、はっきりとした原因はわかっていない。中電は、図面と施工の不一致の可能性については原子力規制庁に報告した。原子力規制員会は24日に開いた委員会で「中電に対し原因を突き止めるよう指示している」と述べた。

 

 今回の事故で、他の箇所についても図面と異なる施工をしている可能性もあり、その点についても、改めて調査する。

https://www.chuden.co.jp/resource/ham/300126nrwtaisekibutsuhoukoku.pdf

http://www.chuden.co.jp/resource/ham/300126houkokusho.pdf