世界最大のビール会社、アンハイザー・ブッシュ・インベブが「再エネ100%電力ビール」宣言。まず米市場でバドワイザーを風力発電で再エネ化。今春から(RIEF)
2018-01-31 07:00:38
世界最大のビールメーカーのAnheuser-Busch InBev.(アンハイザー・ブッシュ・インベブ:ABI)は、米国で展開するバドワイザーなどのビールを、100%再生可能エネルギー電力での製造に切り替え、今春からラベルに「100%再エネ」を表示する、と発表した。「バドは100%グリーン」がブランドになる。
ABIはベルギーを拠点とする世界最大のビール会社。世界50カ国で400以上のビールブランドを展開している。従業員数は20万人を超えている。2025年までにすべてのビール製造工場で使う電力を100%再エネ電力に切り替える「RE100」宣言を行った。
そのシンボルとして、米国市場で売られるバドワイザーの瓶や缶のラベルに、「Renewable 100% Electricity」の新たなロゴを付けることにした。米国のバドワイザー工場では、Enel Green Powerが発電するオクラホマ州の風力発電所のThunder Ranch Wind Farm の電力を300MW購入する。
バドワイザーは世界中で、一日平均4100万本が販売されているという人気ブランド。この製造にかかる電力をすべて再エネに切り替えると、毎年、4万8000台の自動車を路上から削減するのと同じ効果になるという。
最高サステナビリティ責任者(CSO)のTony Milikin氏は「 最高の品質の自然素材から完全なビールを醸造すること。これが、われわれが次の100年とその先に向けて持続可能な環境を確かなものにすることにつながる」と意義を強調している。
またバドワイザーのグローバル副社長の Brian Perkins氏は「気候変動は消費者にとっても重要な課題。しかし、消費者は、日々の暮らしの中で、どのように消費行動を変えていけばいいのか、よくわかっていないと思う。再エネ電力のシンボルは、消費者が選択に際してポジティブな影響を持つことを明確にする」と述べ、消費者の選択につなげる期待を示している。
「RE100」宣言は、マイクロソフト、スターバックス、マークス&スペンサー、イケアなどが署名している。日本企業は、リコー、積水ハウス、アスクルなどが参加している。