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新電力大手イーレックス、グリーン電力証書付きの「CO2フリー電力」販売。再エネ100%電力・エネルギーへの需要増大を見込む(各紙)

2018-02-01 17:09:24

 新電力会社のイーレックスは1日、電力の販売に加えて、再生可能エネルギーによる電力の使用でCO2排出量を実質ゼロにすることが可能な、「CO2フリープラン」の販売に乗り出した。グリーン電力証書や、カーボンオフセット認証を電力と一体にして、再エネ電力の調達需要が高まっている企業向けに販売する。

 太陽光発電や風力発電によって電力を発電した際、発電時にCO2を発生させないことから、そのCO2ニュートラルな価値を「グリーン」ないし「カーボンオフセット」などの形で証書化し、市場で取引されている。イーレックスはこうした証書を外部ないし市場から調達し、通常の電力とセットで販売する。購入した需要者は、火力発電で作った電力を調達した場合でも、証書と組み合わせることで、結果的にCO2排出量ゼロの電力を買ったことになる。

 パリ協定の発効後、事業活動に使う電力を再エネ電力に切り替える企業がグローバルに増えている。だが、既存電力、新電力とも販売する電力は石炭火力によるものや再エネによるものが混在しているのが大半で、再エネ100%の電力の調達は容易ではない。そこでイーレックスでは、グリーン電力証書等を購入することで、実施的にCO2排出量を削減する需要が高まると判断、新たなサービスを始めた。

 料金は同社の通常料金より1割程度高いというが、電力大手の通常料金とは大差がないと説明されている。2020年代に法人向け販売量を20億kW時と、2015年度の2倍以上に増やす計画を立てている。対象は、特別高圧、高圧で電気を使用する企業。販売エリアは北海道、北陸、沖縄を除く全エリア。

 事業活動に使う電力・エネルギーを再エネにシフトする動きは、国際的なキャンペーンである再エネ100%化を宣言する「RE100」運動が注目される。現在、アップル、マクロソフト、フェースブック、ユニリーバなどグローバル企業120社以上が参加。「グローバル・イコール・再エネ100%」の風潮もある。日本では、リコー、アスクル、積水ハウスの3社が参加している。

 政府は再エネの権利を取引する市場「非化石価値取引市場」を作り、今年5月に売買を始める予定だ。

https://www.erex.co.jp/news/information/972/