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日産自動車 英国で家庭用太陽光発電ビジネスに参入。「最安価格」の提示で、市場獲得を目指す(RIEF)

2018-02-14 12:40:27

nissan1キャプチャ

 

  日産自動車が英国で、家庭向けの蓄電池付太陽光発電システムの販売事業に乗り出した。日産は太陽光エネルギー販売の子会社を設立、他社よりも格安の「最安価格」で家庭の自家発電促進を目指す。

 

 太陽光発電事業を手掛けるのは、子会社の「Nissan Energy Solar」社。家庭向けに、日産が電気自動車用の蓄電池システムを改良した「xStorageHome」を活用する。インバーターは英国企業のものを採用する。パネルは簡易版は中国のハンファQセルズの製品を、高級版は韓国LGの製品を使う予定。屋根への後付型だけでなく、一体型の屋根組み込み型も提供する。

 

 販売のポイントは価格面にあるという。太陽光パネル6枚セット(1.5kWp)で3800ポンド(VAT込み)という価格は、同じく英国家庭市場に最近、参入したIKEAの同規模設備よりも安いという。英国の家庭向け太陽光発電市場は中小企業事業者が中心で、IKEAや日産などのブランドメーカーの参入は、既存業者にとっては脅威だが、家庭・消費者にとっては、価格の低下と安定したメインテナンスの確保が得られると、歓迎されている。

 

英国ではすでに88万の家庭に太陽光発電が導入されている
  英国ではすでに88万の家庭に太陽光発電が導入されている

 

 英国日産のエネルギー・サービス部門の担当者である Francisco Carranza Sierra氏は、現地紙とのインタビューで、「価格は新たな事業を展開するうえで、大きな要因だ。価格の魅力は、日産の豊富なサプライチェーンの経験にって実現可能になった」と強調している。

 

  また日中発電した電力を蓄電池で貯めて、夜間に消費するほか、余剰電力を日産の電気自動車(EV)の「LEAF」や「 e-NV200」の充電用に充当することもできる。日産の蓄電技術が、屋根の太陽光とEVを連携させるわけだ。日産は英国市場での開拓が成功すれば、他の欧州市場への展開も考えているようだ。

 

 www.nissanenergysolar.com